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第207話
俺は【障壁】を半円にして何とかキマイラの攻撃を乗り切った。
本当は色々試してみたかったけど、流石に一人で相手してるとそんな余裕はない。
それに早くレイスたちと合流しないと。
………レイスたち、心配してるだろうな。
ここは本気で倒しにいかないと駄目だな。
そう思って、俺は一人で頷いた。
ずっとイメージはあった。
でもどれくらいの威力になるのかも分からなかったから使えなかった。
今までは自重して使わないようにしてたし、こんな大物相手にぶっつけ本番っていうのも不安だけど、今はそんな事言ってられないよね。
俺は大きく深呼吸をした。
それを隙と見たキマイラがまた攻撃を仕掛けようとしてきた。
それより先に魔力を練り上げる。
氷魔法【氷壁】四連
唱えるとキマイラを囲むように氷の壁が四方に出現した。
意表を突かれたキマイラが攻撃の手を止めた。
……これで止まってくれると楽なんだけどな。
そう思っていると、キマイラが壁を乗り越えて向かってきた。
キマイラは体格の割りに機動力がある。
自分の体長の倍程度の壁、乗り越えてくると予測していた。
氷魔法【氷槍】
イメージは氷柱。
でも俺は作りあげたのは、氷柱なんて可愛いものじゃない。
俺は身長程はある氷の槍。
異世界風に言えば『アイシクルランス』とか『アイスアロー』ってところか。
計5本、俺はキマイラに向けてそれを放った。
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