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第214話
しばらくするとフレアさんが戻ってきた。
「お待たせしました。ギルドマスターが会いたいと言ってるので、こちらにお願い出来ますか?」
そう言ってフレアさんはさっき下りてきた階段を手で指した。
…………ギルドマスター?
ギルドマスターってあのギルドマスターだよね?
俺は一番近くに居たリオさんの服を掴んだ。
「フタバさん?」
「どうしよう……俺たち、何かしちゃったのかな?」
ギルマスが出てくるってことは、かなりの大事の時だ。
「フタバさん、落ち着いてください。大丈夫ですから」
慌てる俺をリオさんがそう言って宥める。
「それに私たちがギルドマスターに呼ばれるのは当然です」
「……へ?」
「まぁ、当然呼ばれるな」
そう言って納得するディルに、レイスも頷いてる。
………ギルマスに呼ばれるって当然なの?
え、待って!?慌ててる俺がおかしいの!?
取り敢えず、俺たちはフレアさんの案内でギルマスの所に向かった。
リオさんが前を歩いて、ギルマスにビビってる俺は両脇にレイスとディルを配置していた。
ギルマスの部屋に着くとフレアさんがドアをノックする。
「マスター、お連れしました」
フレアさんがそう言うと、中から返事が返ってくる。
フレアさんが『失礼します』と言いながらドアを開ける。
俺は思わずレイスの後ろに隠れた。
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