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第245話
ふと目を開けると、俺はベッドに寝かせられていた。
………あれ?ここって……
確かディルの邸に帰って来たんだよね?
俺、何でベッドに寝てるんだろう。
そう思って少し考えてみる。
そうすると、段々思い出してきた。
そういえば、邸に入ろうとした時に突然ものすごい衝撃に襲われたんだ。
あの衝撃はなんだったんだろう。
そんな事を考えていると、扉がノックされて従者の人が入ってきた。
従者の人にざっくり説明されて、俺はその人の案内でティールームに向かった。
中に入ると皆がお茶を飲んでいた。
ティールームに入った途端、ルディが『キュー』と鳴いて突進しようとする。
そんなルディをレイスが止めた。
「こら、またさっきと同じようにする気か?」
レイスがルディにそう言うと、ルディの耳が垂れ下がる。
………そうか、さっきの衝撃はルディだったんだ。
そう思って、俺は無意識にみぞおちを撫でた。
ルディが『キュー』と鳴いて、見るからにしょんぼりして近付いてくる。
ルディの耳は垂れ下がったままだった。
っ!かわいい!ロップイヤーみたいだ。
笑っちゃいけないと思いつつ、俺は落ち込むルディが可愛すぎて思わず笑ってしまった。
ルディは下を向いて俺の前に座る。
そこから動かないから、もしかしたら俺が怒ってるって思ってるのかもしれない。
「大丈夫、怒ってないよ」
そう言ってルディの頭を撫でると、垂れ下がってた耳がピンと立ち上がって落ち込んでた表情から嬉しそうな表情に変わると、ルディが俺目掛けて飛び付いてきた。
俺はバランスを崩してしりもちをついてしまう。
ルディは『キューキュー』と鳴きながらグリグリと俺の胸に頭を擦り付けた。
俺はそんなルディを見て、自然と笑みが溢れた。
「ただいまルディ」
そう言ってルディを撫でると、ルディは返事をするように『キュー』と鳴いた。
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