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第248話

「ローフェスはリオの学友だ」 ローフェスさんの言葉に驚いていると、ディルがそう呟いた。 俺はリオさんを見て、ローフェスさんを見て、妙に納得してしまった。 俺が何を考えていたのか分かったのか、目が合ったローフェスさんがニッコリと笑った。 「酷いですね。私はリオ程ではないと思いますよ」 怖い怖い怖い!目が笑ってない! 俺は思わず隣に居たレイスにしがみついた。 そんな俺を見て、ローフェスさんがクスクスと笑う。 その時のローフェスさんは優しい目をしていて、俺は戸惑ってしまった。 「ロー、遊んでないで要件。こっちだって暇じゃない」 俺が戸惑っていると、リオさんがそう言った。 !? リオさんが砕けた話し方してる!? 俺は驚いて今度はリオさんを凝視する。 そんな俺を見て、ローフェスさんが更に笑った。 「すいません。フタバさんがあまりにも良い反応をするもので」 そう言ってローフェスさんは笑い続ける。 そんなローフェスさんを見て、リオさんがため息をついた。 ………もしかして俺、からかわれた? からかわれた事に気付いた俺は、一気に力が抜けて項垂れてしまった。 その後は当初の目的だった話になった。 内容は俺がBランクになった経緯の確認だった。 話終えた後にローフェスさんが皆に『大変ですね』と言ってたけど、俺にはなんの事だか分からなかった。 「フタバさん、申し訳ありませんでした」 話終えて部屋を出ると、リオさんが突然そう言って頭を下げてきた。 俺は突然の事で慌ててしまった。 「え!?何でリオさんが謝るんですか!?」 「ローの事です。彼はどうも人をからかうのが趣味みたいで、ディル様やレイス様も被害に合われてて……」 レイスとディルも? だからギルマスに会うってなった時に二人とも微妙な反応だったのか。 二人とも一体なにされたんだろう。 そう思って二人を見ると、二人は遠くを見つめていた。 ………うん、これは聞かない方が良いみたいだね。 俺はそう思って、うんうんと一人で頷いた。

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