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第103話
緋桜を抱えて寝室まで来ると、緋桜をベッドに下ろした。
トンッとかるく押すと、緋桜は簡単にベッド倒れた。
緋桜は今の状況が理解出来ていないのか、きょとんと俺を見上げる。
こんなに簡単に押し倒されて大丈夫なのかと思うけど、そんな緋桜も可愛く思えた。
「ねぇ緋桜、少し触って良い?」
そう言って俺の、緋桜の額にキスをする。
最初は分かってなかった緋桜もようやく今の状況が理解出来たのか、顔を真っ赤にして慌て出す。
本当に可愛い。
そう思って、秋俺は緋桜の頬にチュッとキスをした。
その瞬間、緋桜の体がビクッと跳ねる。
見ると、緋桜は顔を真っ赤にして涙ぐんでプルプルと震えている。
でもこれは、怖いって言うよりは恥ずかしいって感じかな。
俺にだけは、触れることを許してくれてる。
俺はそれが嬉しかった。
額、頬、唇と順番に唇を落としていく。
唇が触れる度に、緋桜の身体が揺れる。
俺が緋桜の首筋を舐めると、緋桜の体が大きく跳ねた。
俺は緋桜の首筋にちょっと強めに吸い付いた。
「んっ」
その瞬間、緋桜がピクッと反応する。
唇を離すと、そこには赤い印がくっきりと付いていた。
「きれいに付いた」
「……え?」
「キスマーク」
そう言って、俺は緋桜の首筋を指でなぞる。
「…………キスマ……?」
『キスマーク』の意味を理解した緋桜は、途端に顔を赤くした。
その顔を見た俺は、思わず笑ってしまった。
「緋桜可愛い」
そう言って、俺は緋桜の唇にチュッとキスをした。
真っ赤になってフルフル震えている緋桜は可愛い。
これ以上したら、さすがに嫌がるかな?
そう思いつつも、俺は緋桜の身体に手を這わせた。
その瞬間、緋桜の身体がビクッと震える
服の上から緋桜の身体をまさぐっていると、胸の突起に触れた。
俺はそれをカリカリと引っ掻いてみる。
緋桜を見ると、目をギュッと瞑ってビクビクと震えている。
時折、緋桜から甘い吐息が漏れる。
どうしよう……止められないかも。
そう思いながら俺はふと視線を落とした。
緋桜の股間が微かに膨らんでいるのに気付く。
俺はそこにそっと触れた。
俺が触れた瞬間、緋桜がビクッと震える。
ヒュッと息を飲むのが分かった。
緋桜の体がガタガタと震える。
「緋桜!?」
緋桜は浅い呼吸を繰り返して、ガタガタと震えて涙を流す。
やり過ぎたと思った。
「緋桜!?」
震える緋桜に触れると、緋桜は弱々しく俺の手を払い除ける。
抵抗する緋桜を、俺は抱き締めた。
「…やだ…」
そんな俺を、緋桜は必死に押し返そうとする。
今、緋桜に触れるのは逆効果なのは分かってる。
でも俺は、緋桜を落ち着かせる事を優先した。
こうなった緋桜を落ち着かせる方法をこれしか知らない。
俺は抵抗し続ける緋桜を抱き締めて、背中を擦った。
「緋桜、大丈夫だから」
そう優しく声を掛ける。
「大丈夫、もう何もしないから」
そう言って俺は、緋桜の背中を擦り続けた。
しばらくすると、緋桜の呼吸が少し落ち着いてくる。
「緋桜?」
落ち着いてきた緋桜を覗き込むと、ようやく緋桜と目が合った。
「……しゅ、や」
「うん」
緋桜は俺だと認識すると、まだ震える体ですり寄ってきた。
俺はそんな緋桜を抱き締めて背中を擦り続けた。
しばらくすると、緋桜は眠ってしまった。
俺は緋桜をベッドに寝かせる。俺は眠る緋桜に見つめた。
怖がらせるつもりは無かった。でも止められなかった。
緋桜がこういう行為を怖がることは分かってたのに。
「…ごめん」
俺はそう呟いて、眠る緋桜の頭を撫でた。
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