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第124話 *

(秋哉side) 緋桜の中に滑り込ませた指をそこを解すようにゆっくりと動かしていく。 そうすると、緋桜の身体にまたギュッと力が入る。 様子を見ると、緋桜も少し苦しそうだった。 俺は出来るだけ緋桜に負担にならないようにあるポイントを探した。 俺は緋桜と付き合うようになってから男の抱き方を勉強した。 俺だってふわっとした知識はあったけど、今までは興味が無かったからそれ以上は知りたいとも思わなかった。 でも緋桜とそういうことをするってなった時に、痛い思いだけはさせたくなかった。 ただ、『気持ちいい』だけを感じてほしかった。 確かここら辺と思って指を動かしていく。 「あぁっ!!」 指を動かしていると、緋桜が声を上げて身体が大きく跳ねる。 「ここ?」 そう言って俺はその部分を刺激する。 「あぁっ!!そこ、やだ……」 その部分を刺激すると、緋桜はビクビクと身体を震わせながら涙を流した。 指を動かしていると、緋桜のそこが段々と柔らかくなってくる。 俺はもう一本入るかなと思って、指を一本増やした。 そうするとやっぱり苦しいのか、緋桜が少し顔をしかめる。 俺はまた緋桜の感じるポイントを刺激した。 「ひぁっ!!やだ…も、そこ…やだ…ぁ…」 「うん、もうちょっとだけ頑張って」 身体をガクガク震わせて涙を流しながら首を振る緋桜にそう耳打ちをする。 「……うぅ……っ…」 俺の言ってることを理解した緋桜がキュッと口をつぐむ。 どうやらこれが緋桜の耐えの体勢らしい。 その後の緋桜は本当に『やだ』とも『だめ』とも言わずに耐えていた。 しばらく弄ってると緋桜のそこは、柔らかく、トロトロになっていく。 時折キュッと指を締め付けてくる。 もうそろそろ大丈夫か? ……てか、これ以上は俺が我慢出来ない。 「…緋桜、挿れていい?」 そう聞いてみるけど、緋桜はポヤンとしていて聞こえてるのか分からない。 ここで返事を待てば良かった。 でも俺にはそんな余裕なんて全く無かった。 俺はズボンのベルトとチャックを下ろすと、そこから自身のものを取り出す。 それは自分でも少し引くくらい勃っていた。 俺は勃ち上がったそれを緋桜の後孔にグッと押し当てた。 その瞬間、緋桜の身体が跳ねる。 「……っ…やだ…」 さっきまで『やだ』なんて言わずに耐えていた緋桜がそう言ってガクガクと震えだす。 どうしたのかと思って緋桜を見ると、緋桜の顔には明らかに恐怖の表情が浮かんでいた。 「……やだ……やだ……」 呟くようにそう言う緋桜の目にみるみる涙が溜まっていく。 『大丈夫』と言う緋桜の言葉を真に受けてた俺がバカだった。 『大丈夫』だと頭では分かってても、心が着いていけてなかった。 「…緋桜、落ち着いて」 そう声を掛けても、緋桜には聞こえてない。 前みたいに暴れることはないから、緋桜も必死に耐えてるんだろう。 「…緋桜、大丈夫だから。お願いだから、俺を見て」 そう言って俺は、緋桜にキスを落とした。

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