218 / 452

第215話

(秋哉side) 真っ直ぐ俺を見る緋桜の頬に手を添えた。 「拓真は緋桜にとって、かけがえのない存在だって分かってる。でも、さっきの俺が入り込めない感じがすごく悔しかった。俺が緋桜を笑顔にしたかった」 そう言うと、緋桜はきょとんとする。 「でも、もうそんな事はどうでも良いんだ。 俺、緋桜が好きだよ。それは誰にも負けないって思ってる」 「っ!なに急に……」 緋桜は顔を赤らめて目を逸らす。 「これからは俺が緋桜の知らない事を一杯教えてあげる。緋桜をもっと笑わせてあげる。 もっと一杯楽しいことを増やして、またここに、拓真のとこに来よう。 拓真に楽しかった事をたくさん報告しよう」 そう言うと、緋桜は少し目を見開いたあと目を泳がせる。 その後少し遠慮がちを俺を見た。 「……また、ここに連れてきてくれるの?」 「緋桜が望めば」 そう言うと、緋桜の唇が弧を描く。 「ありがとう」 そう言って緋桜はふわっと笑った。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ここまで読んで頂いてありがとうございます。 取り敢えず一区切りです。 この後は、緋桜と秋哉の二人の今後を進めつつ、イベントの話も織り混ぜていこうと思います。 まだしばらく続きますが、付き合って貰えると嬉しいです。 続きは4月から再開します。                   琉偉

ともだちにシェアしよう!