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第237話 引っ越し
俺が実家に帰ってから約一週間。
母さんと和解出来た俺は、母さんとよく連絡をとるようになった。
というよりは、母さんの方から事ある度にメールが送られてくる。
母さんとしては、俺の返事が短すぎて納得出来ないらしい。
俺もメールは打ち馴れてないから、どうしても『分かった』とか『それでいい』とか一言になってしまう。
しまいには『もうちょっと何かないの?』と怒られてしまった。
そんな事言われても、聞かれたことに答える他に何を書いていいのか分からない。
電話も掛かってくるけど、母さんが一方的に話して俺は相づちを打つだけになってしまう。
メールの方がいいという判断になったけど、結果メールもダメだったみたい。
それを秋哉に話すと『ゆかりさんは今まで出来なかった分、緋桜を構いたいんだよ』と笑って言った。
『付き合ってあげたら?』と秋哉言う。
嫌だとは思わないけど、今までこういう経験をしてこなかったから今更どうして良いのか分からない。
そう思って俺はため息をついた。
その時、ピコンとメールが届いた。
開いてみると母さんからで、今契約してるアパートは解約しておくから部屋を片付けておいてねという内容だった。
どうやら秋哉が一緒に住むことを言ったらしい。
アパートを解約するってことは、俺は本当にここに住むってこと?
ここが俺の家になる………
今までは何となく流れでここに居たし、秋哉の側に居られて嬉しかったから気付かなかったけど……
俺は本当にここに居ていいの?
そう思った瞬間、急に不安になった。
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