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第238話
「緋桜、ゆかりさんから連絡来て……って緋桜!?」
母さんは秋哉にも同じ内容のメールを送ってたみたいだ。
それを見た秋哉がその事を知らせるために俺のとこに来たみたい。
秋哉は俺を見た瞬間声を上げる。
「緋桜、緋桜!?」
秋哉が何度も切羽詰まった声で俺を呼ぶ。
俺にはなんで秋哉がそんなに切羽詰まってるのか分からなかった。
ただ不安で、ただ苦しくて仕方なかった。
ふと目を開けると俺はベッドに寝かされていた。
どうして俺はベッドに寝てるんだろう。
そう思って考えてみるけど、分からなかった。
「気が付いた?」
横からそう声がして、見ると秋哉が居た。
「気分どう?」
そう言って秋哉は俺の額に手を置く。
「……俺…?」
「過呼吸で倒れた」
……過呼吸……?
そう言えば、すごく苦しかったのを覚えてる。
「…ごめん、迷惑かけて……」
「……大丈夫だから、今日はもう休んで」
『話は明日にしよう』と言って、秋哉は俺の頭を撫でた。
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