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第241話

ふと目を開けると、自分がベッドに寝てることに気付く。 …俺、いつの間にベッドに? 体を起こして周りを見て考えてみるけど、やっぱりベッドに入った記憶がない。 「あ、緋桜、起きた?」 考えていると、秋哉がヒョコっと顔を出した。 秋哉は近付いてきてベッドの縁に座ると、俺の前髪を避ける。 「気分はどう?」 そう聞かれて、俺の頭の中にまたハテナマークが浮かぶ。 「……気分?」 「緋桜、昨日過呼吸で倒れたんだよ………って覚えてないの?」 そう言う秋哉に、俺は小さく頷いた。 「どこまで覚えてる?」 そう聞かれて考えてみた。 昨日は確か……… 母さんからメールがきて…… そこからの記憶が曖昧になってる。 その後、俺どうしたんだっけ? 「……母さんからメールがきたのは覚えてる」 ……どんな内容だったっけ? 「ゆかりさんからのメールって、アパートを解約するって内容のやつ?」 そう言って秋哉は自分の携帯を取り出すと、メール受信のページを開いて俺に見せた。 「これでしょ?」 「…あ……」 ………思い出した。

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