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第265話
(秋哉side)
『おーい!生徒会一年コンビ!いい加減戻ってこーい!』
緋桜の両親も交えて四人で話してると、いきない佐倉先輩の声が放送で流れる。
時計を見ると、結構な時間が経ってたことに気付いた。
「緋桜まずい、そろそろ戻らないと」
俺がそう言うと緋桜もコクンと頷く。
「そういえば二人とも生徒会役員だったのよね?」
放送を聞いて慌て出す俺たちにゆかりさんがそう聞いてくる。
「はい……すいません。俺たちそろそろ行かないと」
「そうね、話し込んじゃってごめんなさい」
ゆかりさんはそう言って申し訳なさそうにする。
「いえ、緋桜も二人と話せて楽しそうだったし、俺も楽しかったですから」
俺がそう言うと、ゆかりさんと優さんは見合って笑った。
「じゃあ、二人とも今日は楽しんでいってください」
そう言って俺と緋桜は生徒会席に戻った。
「すいません、遅くなりました」
「二人とも遅いぞ!」
慌てて戻って来た俺たちに佐倉先輩がそう言う。
「まぁまぁ、話は後で!」
そう言って宮藤先輩が佐倉先輩を宥める。
「そうですよ、先に、はいこれ」
その後ろから日向先輩が顔を出したかと思ったら俺にマイクを渡してきた。
「開会宣言、よろしくお願いします」
「分かりました」
俺は日向先輩からマイクを受け取ると、そのスイッチを入れた。
『皆さんお待たせしました。只今より第○回○○高校体育祭を開催します!』
そう言うと、会場が一気に沸き上がった。
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