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第283話
(佐倉side)
※作戦決行
俺が風呂から上がって、5人で明日の事を話してると、中村が秋哉に凭れ掛かってウトウトし始めた。
「緋桜、眠たいならベッド行きな?」
秋哉がそう言うと、中村は首を振る。
でも頑張ってた中村も10分くらい経つと完全に寝てしまった。
まぁもう12時過ぎてるし、慣れない飛行機乗って、歩きもしたから疲れてるんだろう。
「なぁ、中村もう寝かせてあげたら?」
俺がそう言うと、秋哉は寝ている中村を見てフッと笑う。
「そうですね」
そう言うと、秋哉は中村を横抱きにした。
「俺ももう寝ますね」
そう言って秋哉は中村を抱えてベッドルームに入っていった。
その時、翠はデジカメの画面をみてニヤニヤしてたから、しっかりとさっきのお姫様抱っこを撮ってたらしい。
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午前5時半
外はうっすらと明るくなってきてる。
明かりがなくても何とか見える明るさだ。
俺と翠と朱春はリビングに集まっていた。
「準備はいいか?」
俺がそう聞くと2人はコクンと頷く。
翠の手にはデジカメ。
俺と朱春の手にはクラッカーが握られていた。
寝起きドッキリを仕掛けるって決めたときに、ただ起こしたんじゃつまらないってことで、音だけのクラッカーを用意した。
秋哉と中村が海に行ってる間に俺が買ってきた。
「じゃあ行くぞ、音は発てるなよ」
秋哉たちが寝てるベッドルームの前まで来ると、ドアノブを握って俺は後ろの2人に注意を促す。
頷く2人を確認すると、俺はそっとドアを開けた。
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