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第370話

(高橋side) 木崎くんたちが出ていってしばらく、木崎くんから病院の場所が送られてきた。 木崎くんのメールでは、緋桜くんは気を失ってるだけで目を覚ませば大丈夫とのことで俺はホッと息を吐いた。 俺は今から向かう事と、青木くんを連れていく事を木崎くんに伝えた。 「木崎くんから連絡が来た、今から病院に行くから君もおいで」 木崎くんにメールを送った後、角に座り込んでる青木くんに声を掛けた。 俺がそう言うと、青木くんは首を振る。 「……あいつらは、俺の顔なんて見たくないだろ」 青木くんは膝を抱えて、その間に顔を埋めたまま言う。 確かにそうかもしれない。 特に木崎くんはかなり怒ってたし、今青木くんを見たらまた一悶着あるかもしれない。 それでも、 「君は皆に何があったのか説明しなきゃいけないよ」 俺がそう言うと青木くんは悩んだ末、渋々頷いた。 俺は車を走らせて、送られてきた病院に向かった。 チラッと助手席を見ると青木くんが俯いて座っている。 青木くんが緋桜くんの事を好きだったのは知ってる。 青木くんが緋桜くんに何かしたのも間違いない。 でもあんな事になるなんて、俺も驚いてる。 青木くんは目の前でその様子を見てたから、そりゃショックも大きいだろうな。 「緋桜くんはね、蒼……俺の甥の紹介なんだけど、元々対人関係に問題がある子なんだよ」 そう言うと、青木くんが俺を見る。 「俺も甥からは人見知りが激しいとしか聞いてないから詳しい事は分からないけど、最初に会ったときは俺も避けられてた」

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