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第397話

(秋哉side) 突然ドアが叩かれて体が揺れた。 「……緋桜?」 『………どうして?どうして秋哉が自分を責めるの?』 ……緋桜、泣いてる? 「これは、俺のせいだから。緋桜を守れなかった俺のせい」 そう言うと、またバンとドアが叩かれた。 『守ってくれなんて頼んでない。どうして秋哉は全部自分のせいにするの?これは俺が悪いのに、それも秋哉は自分のせいにしてしまう』 「それは緋桜も同じだろ?全部自分1人で抱え込んで、苦しんで……なのに、それを隠そうとする」 俺はそっと扉に触れる。 「俺は頼りないかもしれない、緋桜を守るとか言って全然守れてない。それでも、緋桜と一緒に居たいと思ってしまう。 ねぇ、緋桜は今何を考えてる?緋桜が今思ってること、教えて」 そう言うと、ドアの向こうから啜り泣く声が聞こえてきた。 「……緋桜」 緋桜の気持ちを無視して勝手に離れることを決めた俺に、緋桜は怒ってるかもしれない。 どんなに怒っててもいい。今は緋桜の気持ちが知りたい。

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