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第405話
(秋哉side)
「………で、こっちに来たと」
佐々木が呆れた顔で言う。
「仕方ないだろ、今の状況で緋桜と二人きりは色々とまずい」
「………ヘタレ」
「うるさい!」
緋桜にゆっくり行こうと言ったは良いものの、緋桜が欠乏してる状態の俺にとって緋桜と二人切りになるのは色々と我慢がきかなくなる。
かといって今の緋桜を襲うわけにもいかなくて、俺は佐々木に与えられた部屋に避難していた。
俺は佐々木の言葉に不貞腐れて床に座り込む。
そんな俺に佐々木はため息をつきながら布団を被せてきた。
「で?緋桜くんを連れて帰って、その後はどうするんだ?」
そう佐々木がベッドに座りながら聞いてきた。
「別にどうもしない。緋桜を怖がらせる気は無いから」
『緋桜が平気になるのを待つだけだ』と言うと佐々木がポンポンと頭を叩いてきた。
「でも今後の事は緋桜と話す必要はある」
俺は頭を叩いてくる佐々木の手を叩き落としながら言う。
「そうだな。今は一応休学ってことにしてあるけど、学校のことも考えなきゃな」
「学校の事は緋桜に任せる。俺たちが勝手に決める訳にもいかないし、明日ゆかりさんたちも交えて話した方がいい」
俺がそう言うと、佐々木は頷いた。
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