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第407話

(秋哉side) 「……学校?」 朝食を食べてるときに、皆も揃ってることもあって、俺は学校の話をした。 「うん、緋桜はどうするのかなと思って」 その聞くと、緋桜は考え出す。 「……行きたい」 「大丈夫?人と関わらないようにしていた前とは違って、今は結構人が寄ってくるよ?」 「……うん、それでも行きたい」 緋桜は前は人を寄せ付けようとはしなかった。 でも今は少しずつ、人との関わりを持とうとしている。 その努力もあって、緋桜は学校では多少なりともクラスの生徒たちと会話が出来るようになってた。 多分、今の緋桜にとっては、その多少の会話ですらストレスになるだろう。 「……分かった、今は佐々木が届けを出して休学ってことになってる」 俺がそう言うと、緋桜は佐々木を見た。 「…ありがとうございます」 緋桜がそう言うと、佐々木は笑って頷いた。 「じゃあ、緋桜が学校に行っても良いと思ったら一緒に行こう。ただし、学校で辛くなったら無理はせずに生徒会室に避難すること」 俺がそう言うと、緋桜は頷いた。 「……分かった。でも、俺ってまだ生徒会役員なの?」 そう緋桜が聞いてくる。 「うちの学校は一度就任したら途中辞任はないよ。もし辞めるとしても、後任を見つけてからじゃないと無理かな」 俺がそう言うと、緋桜は『そうなんだ』と頷いた。

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