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第456話

秋哉はそんなに暗い話じゃないと言う。 じゃあ何の話なんだろうと思って俺は秋哉を見た。 目が合うと、秋哉はニコッと笑う。 「ねぇ緋桜、緋桜は俺に触れたい?」 そう秋哉が聞いてくる。 何で急にそんなことと思って、途端に恥ずかしくなる。 でも秋哉には触れたいと思って、俺は小さく頷いた。 「じゃあ、俺には触れてほしい?」 そう聞かれて、俺は一瞬返答に困る。 「俺は、緋桜に触れたい」 「っ!?」 俺はそう言う秋哉を見る。 俺の反応に不快に思ったんじゃないかと思ったけど、秋哉は優しく微笑んでいる。 秋哉が何を考えてるのか分からない。 でも…… 「………俺も……秋哉に、触れてほしい」 今、伝えた方が良いと思った。 俺がそう言うと、秋哉は嬉しそうに笑った。 その笑顔を見て、俺は胸がキュウとなった。 「……でも、どうしてそんな話?」 そう聞くと、秋哉はばつが悪そうに顔を背けた。 そんな秋哉の姿に首を傾げる。 しばらく黙って顔を背けてしまった秋哉を見てると秋哉が大きくため息をついた。 「俺が我慢の限界だったんだ」 秋哉はそう言って頭をガシガシと掻く。 俺はその意味が分からなくて更に首を傾げた。

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