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駄目なのに、シたい *
「葵、…」
「ふ、ふぁ…ッ、ん…だ、だめ…だって…っ」
額を合わせ、至近距離で見つめられながら互いの吐息を重ねるように何度も口付けた。
悠也の口付けは酷く熱く、髪を梳かれるように解かれながら、気がつけば天井を見上げていた。
胸元や、腰に甘く痺れが拡がっていく。いじってもいない突起が期待するかのようにシャツ越しに主張してしまうのがなんだか恥ずかしくて、思わず胸元を隠すように悠也の首に抱きついてしまった。
「ん、本当に駄目…?」
「だ、だめ…っ…」
耳を甘噛みされながら囁かれると、意思が弱まりそうになる。俺と悠也は8個も違うのに、慣れているような様子に戸惑う。腰を撫でられるように片手で押し上げられると、俺の下肢に悠也の硬くなったものが押し付けられた。
「ひ、っ…あ、つい…っ…」
「俺、葵とのキスでこんなんなってんの、わかる…?」
「ぁ、あっ…そ、んな…っ」
「我慢したくない、葵…わがままきいて…」
あぐ、と頬に軽く歯を立てられながらぐり、と感触を確かめさせるように腰を揺らされる。服も脱いでいない、口付けだけなのに、こんなに体にじわじわと熱が広がっては、俺自身も張り詰めてしまっていた。そんなはしたない姿をバレたくなくて、思わず膝を擦り合わせると、クスリと笑った悠也によって足を抱え上げられた。
「や、ぁあっ!な、いや、だっ…みないで、ぇっ」
「かわいすぎて、イくかと思った。葵もこんなにしてんの…やらしいね。」
「ふ、や…っゆらす、の、…やだ、ぁ…」
足を開かれ、布越しに互いの性器を押し付けるように擦られる。ヒートが来ても自慰が怖くてあまり行わなかったのに、こんな…まるでセックスのような動きは、だめだ。
「ふ、ぅ…っ!」
「ん…はは…葵…」
「ぁ、…あ…っ」
布越しに、漏らしてしまった精液が染み込む。吐精の余韻で荒く呼吸を繰り返しながら、恥ずかしくて悠也の顔が見られなかった。
下着越しにぬるりと尻の合間に精液が伝う感触が嫌で、ふるりと震える。濡れそぼった底を隠そうと手を伸ばした時、その手を掴まれた。
「葵、出したな?くそ、…かわいすぎて…やばい。」
「ぁっ、やら…あ!」
べろりと指の隙間を舐められる。その手は俺のズボンの中に侵入し、しとどに濡れそぼった尻の隙間をゆるゆると擽った。
悠也の指先が、蕾に触れたとき。無意識にゆるゆると膝を開いてしまっていた。
まるで服從するかのような俺の姿に、酷く嬉しそうに、そして雄の顔で微笑んだ。
「ああ…可愛い…可愛いな、葵…」
「ひぅ、や…だめ…いれ、ないで…、戻れなく、なる…っ」
「いいんだよ、葵。俺にはまって。俺のになって、葵、あおい…」
「ぁ、…あっ…ゆ、び…っ、」
俺の喉をあぐあぐと甘噛みしながら、下着もズボンもずらされた状態でつぷ、と一本指を挿入される。腹の奥がくちくなって、ゆらゆらと腰を揺らめかせてしまう。駄目なのに、まだ成人すらしてない悠也に抱かれてしまうのか、俺は…
茹だるような思考の中、荒い呼吸と悠也の愛撫する水音だけが室内に響く。
気がつけば胸元ははだけられ、隠していた主張する胸の突起をぢぱ、と恥ずかしい音を立てながら吸い付かれる。舌で転がされ、舐られ、歯をかすめられる。
その刺激だけで何度も精を散らし、潤滑油のように悠也の指の出し入れを手助けした。
「ゃ…やぇ…っ…ふ、ぁ…あ…」
「ん…上手に力抜けてる…偉いな、葵。胸気持ちい?」
「ぁ…きも、ひ…ぁっ…も、と…っ吸って…」
「っ、ん…」
もう全身が性感帯のようになっていた。気持ちいい、熱い、溶けてしまいそうだ。胸も悠也に愛撫される度に与えられる鋭い刺激が性感を高め、きゅうきゅうと指を甘く締め付けた。
もっと腹の奥にほしい。奥にある気持ちいいところを埋めてほしかった。
「だ、ぇ…なのに…き、もち、…」
「教えて、大人の葵が俺に…いいところ。」
「ン…あ、く…っ…こ、こ…」
「ん…どこ?」
ゆるゆると大きな悠也の手を握ると、へその下に持っていく。ここが寂しいのだ。大きな手は俺の薄い腹の殆どを隠せるように指を開いてぐっ、とおした。
「…ここ、ここにほしいのか…葵、」
「ぁ…だぇ…や、だ、め…」
頭の片隅でなけなしの理性が、止めろと叫ぶ。
気持ちいい。お腹を埋めてほしい。いけない、抱かれてはだめだ。もっとほしい、熱くて気持ちいいもの。大人のくせに、しっかりしろ。
思考がぐちゃぐちゃになりすぎて、涙が出る。何をしたいのかわからないまま、押し付けた悠也の手を離すまいとする。
ジジ、と金属音がしたと思えば、熱くなって硬く勃起した悠也の性器が俺の手のひらに当てられた。
「これ、欲しくないの、葵。」
「ぁ…、」
「俺は、ここにいれたい。葵の中に、」
「おっき、…っ」
俺でこんなに熱くなってくれたのか、と思わず悠也の性器をゆるゆると握る。知らないうちに、逞しくなった体。雄らしい太い血管の走る腕。割れた腹筋、そして、支配されたくなるような目。
俺の知らない悠也が、甘えるようにおねだりをする。
可愛いかった悠也の、可愛いおねだり。
俺の中に入りたいと甘えるように擦り寄る背に腕を回すと、受け入れるように、ゆるゆると足を開いた。
俺は、自分の意思で悠也に抱かれたかった。
「ぁ!…っ!」
ぶるりと身を震わせた瞬間、悠也から香る大好きな香りが強まった。誘発されるように、俺のそこがとぷりと、蜜を滲ませる。悠也のアルファのフェロモンだ。俺を馬鹿にさせる、強い支配のフェロモン。
「ぁ、あ…ゆ、や…っ、」
「ふ、…っ、ぐ、…」
「た、べて、…俺のこと…のこ、さず…ぜんぶ…」
「…、くそ…っ!」
ガシリと、大きな手で腰を鷲掴まれる。強く引き下げられてかと思った瞬間、ズシンと、思い衝撃が内壁を割り開いて胎内に響いた。
「ぉ、あっ…ぁあ、あ、っ!」
「はい、っ、…た…」
グルル、と、獣のような音が悠也の喉から聞こえた気がした。生なましい肉の感触だ。はしたなく腹を痙攣させながら、じゅぷ、と悠也の性器をグニグニと締め付ける。
「ぁ、あ!あっだ、だめ…んあ、まっ、まっへぇ!!あ、あー!!や、やぁああ!!」
「くそ、きもち、きもちい…奥、すげぇ、吸い付いて…っ」
「ん、んんぅ、ぅや、やら、ぁ…ひぅう!っお、くぅ、…や、さし、く、…ひぁ、あっ!」
快感と衝撃。俺はなすすべなく悠也に腰を鷲掴まれたまま、ガクガクと揺さぶられる。だらしない俺の性器は、律動に合わせて腹の間で跳ねながら何度も薄くなった精を撒き散らしていた。
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