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夜、僕の寝室にて *
「んむ、…っ」
「静かにできるか?」
「…うぅ…っ」
坂崎くん一家が帰ったあと、わりかしに良い時間だったのでお風呂に入ってさて就寝。という感じの流れだったはずなのに、僕の部屋に入った途端に俊くんにベッドに引きずり込まれました!なんとなくそんな感じしてたけどね、入室3秒でこうなるとは驚きである。
「きいち、俺はまだ怒ってるんだからな。」
「ぷは…、許したこと?」
「それもあるけど、」
「ふ、っ」
暗がりなのに、吐息で顔の近さがわかる。下で吉信もオカンも晩酌してるのに、息子は二階でこんな事になっていて少し背徳的。俊くんは少しだけ不機嫌で、パジャマ越しにきつく胸の突起を摘まれた。
「一番は、お前が自分を大切にしないことだ…」
「ぁ、っ…」
「犯されたのに、平気なわけ無いだろ。なんで許すんだ。」
「こぇ、で…るっ…」
首筋を甘噛みされながら、押し潰されるようにぐにぐにと胸の突起を刺激される。俊くんによって丁寧に開発されてしまったそこは、今は脱ぐのが恥ずかしいくらいにぷくりと腫れてしまっている。
「きいち、俺は。」
「だ、って…、それでも僕は…俊のだから…っ」
確かに、犯されたのは僕にとっては衝撃だった。キャパオーバーだし、暫くは行為ができないくらい体も物理的に傷つけられた。でも、それでも僕は俊くんのものなのだ。
「俊が、嫌わないでくれるから。僕は、っ」
「嫌うわけ無いだろ…ばか。」
「ンっ…、へへ…」
首の後に腕を回して、縋るように抱きつくと優しく頭を撫でられた。僕は俊くんが愛してくれるなら、いくらでも立ち直れるのだ。犯されても、俊くんが汚いと思わないと知っている。信じてるからこそ、いくらでも僕はその腕に抱かれに行くのだ。
「俊、俊のだよ…僕は、きいちは…俊だけのだよ。」
「知ってる、わかってるから。…離さねえよ、何があってもずっと隣にいる…」
額をくっつけながら、時折唇を掠めて何度も確かめる。俊は僕のだし、僕は俊くんのだ。僕の番、僕だけの大切。俊くんになら、何されてもいいと心から思えるのだ。
「俊、しゅん…っ、」
「は…、っ、…」
「んン…っ、」
絡めるように、互いの腕や足で体を密着させる。重ねた唇も、吐息も、生々しい快感を運んでくれる熱い舌も全部、全部溶けて一つになったらいいのに。
互いの腰を押し付けて、揺らめかせて、性感を高める。俊くんの熱い手がパジャマの隙間から侵入し、直接胸の突起に触れられた。
「ぁ、ふ…っ…」
「ん、はぁ…っ…きいち…っ」
「ぁ、…ぁっ…」
ぐにぐにとと薄い胸を揉まれながら突起を指先で擽られる。下の階に声が聞こえないように必死で声を殺しながら、何度となく俊くんの熱い舌で声を抑えた。パンツの中が気持ち悪い、さっきお風呂に入ったばっかりなのに、ボクサーの内側がヌルヌルとぬめる。こんな恥ずかしい思いも、全部俊くんのせいだ。
「っ、はぁ…、すげ、…ここ固いな…いいのか?」
「ぁ、っ…そこ、……さわって…」
「ん、脱がしていい?」
「うん…っ」
パジャマと下着を纏めて脱がされると、ぷるんとはしたなく先走りをこぼした僕の性器が外気に晒された。情けないくらいしとどに濡れた下半身をよく見えるように俊くんが腰に手を差し込んで浮かせる。足の間に俊くんを挟んで、腰だけ上げて見せつけているような体制が恥ずかしくて、思わず顔をそらした。
「かわいいな、ここも…ここも、全部素直だ。」
「ぁ、っ…な、めな…や…!」
「なんで…こんなに、主張してるのに?」
「ぁ、あ…ゃ、っ」
ぬるり、と熱い舌が僕の性器から溢れる先走りを拭い取るように粘膜でなぞられる。俊くんの大きな口で性器を丸呑みするかのように口の中に含まれ、腰が震える。伝う唾液が袋を通り越して尻のあわいに到達すると、僕の腰は言葉とは裏腹にゆらゆらと揺らめかせてしまう。
「ぁ、ぁっや…だ、して…だしてぇ…っ」
じゅぷ、という濡れた音と、控えめに啜る音が僕の感覚を研ぎ澄ましていく。ゆるゆると動かした腰のおかげで熱い舌へ性器を擦り付けるかたちになってしまい、時折誘い込まれるように上顎と舌で性器を刺激されると堪らなかった。
「ゃ…でちゃ、ぅ…っ…でちゃぅ…しゅ、んっ…」
くしゃくしゃに俊くんの髪を乱しながら、目の前のチカチカした快感を振り払うかのように何回も悶た。卑猥な水音が、僕の下半身から出てしまっているというのが何よりも恥ずかしくて、その反応に気を良くした俊くんの不敵な微笑みに背筋を甘くしびれさせた瞬間。
「ひぁ、…ぁ、で…ちゃっ、…た…っ」
下半身が抜けるんじゃないか位の甘い痺れが腰を包み込んで、熱い俊くんの口の中に情けないくらい勢いの無い、まるで漏らすかのような射精をしてしまった。
腰を浮かせたまま、内股を震わしてひくひくと蕾を疼かせながら、残滓も残さんとばかりにちゅうっ…と吸い付かれる刺激にビクビク体は反応した。
「ひぅ…、ゃ、やぁ…っ…」
「ん、いっぱい出せて偉いな、」
「ん、…っ、…ちゅう…」
「ふ、どうぞ。」
ごくりと精液を目の前で飲み込まれ、顔から火が出るくらい恥ずかしくなる。眼の前の俊くんの口端が濡れているのは僕のせいなのかと思い至ると、また僕の性器はひくりと反応した。
「ふ、…んぁ、」
誤魔化すように顔を寄せて口端から腔内へ舌を這わせて絡ませる。ぬるつく舌は唾液と精液の味がして、俊くんの舌に纏わり付いた精液をお掃除するようになんども絡ませ、飲み込みながら唇を重ねる。
自分の精液の味なんて美味しいものじゃないけれど、気持ちよくしてくれてありがとうという意味も含めて何度も口付けた。
「ん…きいち、いいこと思いついた。」
「ふぇ…なに、」
「アレ、つかってい?」
アレとは、とわかってない僕を尻目に、俊くんが僕の部屋のクローゼットから大きなタオルと育代を取り出す。なんでそこにあるの知ってるのかとか、色々思うところはあったのだけど、熱に浮かされた僕はこれからされることを想像してかすかに期待してしまった。マゾなのだろうか。断じて違うと思いたい。
「よつん這いんなって、そう…偉いな、いいこだ。」
「これ、はずかし…」
ベッドにタオルを敷かれ、よつん這いになった僕の正面に育代を置かれた。まだ兆している僕の性器が俊くんの手によって、ゆるゆると扱われる。片手でローションを育代の中に俊くんが注ぐと、ぐちゅぐちゅと音をたてながらその入り口を馴染ませるように指で解した。なんだかその光景が酷くいやらしく見えて、熱い吐息を漏らしてしまう。
「興奮してんの?」
「ぁ、だって…!」
俊くんの指で準備された泥濘に、うしろから抱きしめるように僕に覆いかぶさった俊くんが、僕の性器をそこに向ける。これからされることを、未知の快感を…僕は期待してしまっていた。
「ここに入れて、ちゃんと男の子だって…俺に見せつけて…?」
「ぁ、…っ…!」
ぬぱりと俊くんが開いた入り口に、僕の先端がゆっくりと擦り付けられる。頭の後ろがじわじわと焼き切れるみたいに熱に侵され、項に舌を這わされた瞬間の全身を走るような甘い喜びに身の自由を奪われた瞬間、俊くんが僕の後ろに指を入れながら腰をゆっくりと玩具に沈み込ませるようにして押し付けられた。
「ゃ、や…ぁあ、あっな、にこぇ…ふぁ、っ!」
「しー、っ…声抑えろ、な?」
「は、ぁ…き、もひぃ…ぁは…っ…」
「エロい顔してる、可愛いな…」
まるで育代を押さえつけるかのように腰を進めると、今まで経験したことないような、腰の抜けるような快感が僕の思考回路を完全に焼き尽くした。
お尻を俊くんに責められていながら、僕の下半身はなけなしの雄の本能をしっかりと刺激されていた。
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