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やだっていったのに **
静かな室内に、ぬパ、ぐちゃッ、という
耳をふさぎたくなるような粘着質な音が継続的に響く。まるで吸い付くような刺激と視覚的な要素に、僕の体は性感を追いかけるかのように無意識にゆらゆらと拙いピストンを繰り返していた。
「ひぁ、ぁん…ら、ぇ…んぁ、や…」
「とろとろだな…気持ちいい?」
「ぁ、ぅん…なか、ぁ…しゅ、ご…き、もひぃ、…」
「これ、すげぇクるな…」
後ろからぐちぐちと蕾を解されながら、僕の動きを楽しそうに見ては、指で強く前立線を虐められる。その前後からの抗いがたい強い快感に、僕は例にも漏れずべしょべしょと泣きながら快感を拾っていた。
「ぅ、うぁ…ゃ、しゅ、ん…っ、しゅんぅ…こひ、ゃとぁ、んな…」
「きいち、上手。きちんと男の子できてて偉いな。」
「ゃぁ、あっ…おひ、り…おひりほし、ぃよぉ…!」
「今度は女の子になりたいのか?忙しい奴だな…」
はふはふと荒い呼吸を繰り返しながら懇願すると、後ろから覆いかぶさったまま解されていた蕾を押し上げるかのように、僕の大好きなそれがぐにりと代わりに押し当てられた。
前も、後も、こんなに分けがわからないほど気持ちが良くて体が溶けて無くなりそうだ。俊くんがあまりにも焦らすように縁を性器で擦り付けるので、限界を迎えた僕はとにかく早く入れてほしくて、片手で引くつく蕾に触れるとぐにりと開いてみせた。
単純に入れやすいように、という僕なりの配慮だったのだが、何故か固まった俊くんが次の瞬間には僕の腰を大きな両手で強く掴んで引き降ろすかのようにして勢いよく插入した。
「ひ、ぐぅ…っ!あ”、っ…、…」
その強い衝撃と沸き立ったお湯が吹き上げるように快感が溢れて、ぶびゅ、と情けない音を立てて僕は育代の中に腰を震わせながら射精してしまった。
とぷりと何度も痙攣しながら、ゆるゆると性器が揺れながら泥濘の中に自分の熱い精液がまとわりつくように吐き出される。
なんとも言えない気持ちよさと背徳感に、体の力が抜けたのがいけなかった。
「ゃ、んぁ、あ、あ!ま、まっ、へぇ…っうそ、僕、っ…いまイったばっ、、きゃ…うっ!んぁ、ぁ、あっやらぁ、あっ」
「だし、たのか…っ…じゃあ次は、俺の、ん…番だ、な!」
「んぁ、ぁ、あっやぁ、あっ…ちん、ち…とめてぇ…!っ、しん、らぅうっ…ふぁ、あっ!」
がじがじと肩口を噛まれながら、終わりの見えない前後の強い刺激に僕はされるがままに揺さぶられては、ひんひんとなさけなく泣いた。
合間に手慰みのように乳首も強く引っ張られ、叩きつけられるような腰と俊くんの袋が僕の尻に何度も当たるたびに、セックスをしているということがリアルに思考を捉えて離さなくて、僕は何度も精を中に吐き出しては、内股を震わせて逃げるように動いていた。
「っ、ここ、に…!」
「ぁ”」
「奥、入れてい…?」
「っ、ぃ、よ…んぁ、っ」
下腹部を強く押されて、俊くんが腹の中側にいるということをリアルに感じ、無意識にきゅう、と内壁が締まってしまう。痙攣のように断続的にそれが繰り返されると…もうだめだった。
「ぁ、ぁあ、ぁっぁ、あっ」
「ァ…いい、それ…そのまま、シて…」
「んん、ンっんぅ、うっ…」
ぐぱ、と奥が押し開かれる。悲鳴のような声を噛み殺すと、そのまま僕の一番弱い奥まで熱い性器が入ってきた。これ、これがほしかった。ここまで来てしまう、臍の下辺りがグツグツと煮立つような感覚だ。全身の力が抜けて、だらし無く身を投げだして身を任せるしかない。
「はい、った…な、上手…っ」
「か、ふ…っ…ぁー…っイ、へる…また、でぅ…っ」
腰を震わせながら何度もだらしない射精を繰り返す。搾り取るように俊くんも締め付けてしまい、奥にじわじわと熱がにじむのが嬉しくて、震える手で結合部に触れた。指を伝う熱が気持ちよくて、また少しこぽりと漏れ出すように吐き出す。
「はは、きいち…タオル敷いといてよかったな。」
「ん、ぇ…」
「ここ、滲み出してる。」
俊くんの長い指が、僕の性器が入っている育代の縁に入ってくる。わずかに空いた隙間からぶぷっ、とはしたない音をたてながら半透明の精液が伝い、タオルに染みを広げた。
「精液、もうでなさそうだな。もう少し付き合って、きいち」
「んぁ…、ふ…っ」
後ろから顎を救われ唇が重なる。ぬめりとした俊くんの熱い舌と唾液を絡めながら、ふくりと内側に広がった欲求に身を震わせた。
「ぁ、ちょ…とまっ…」
「んぁ、…っ…このま、ま…っ」
「や、ゃあ…やっ…しゅ、んっ…!」
「ふ…、っ…」
力強く腰を掴まれながら、追い上げるように何度と強く揺さぶられる。射精だけを考えるような雄の本能を剥き出しにした俊くんに胸の柔らかい部分を刺激されながら、情けなく泣きながら血管の浮くしっかりした腕に縋り付いた。きもちよくて、なのに、出しちゃいけないものまで出てしまいそうになっていた僕は必死だった。
律動にあわせて強制的に泥濘に僕の性器が刺激され、脳内がスパークするような強い快感に前進を包み込まれた時、限界を迎えた。
「ぁあっあ、ゃ、や…っ…」
「あ”…っ、イ…く…」
じゅわり、と強い刺激に耐えられなかった僕の性器が、俊くんの吐精に合わせてしょろりと零す。
長い射精に似た強い快楽に枕を濡らしながら、僕は、高校生にもなって泥濘に溜まった精液を洗い流すかのようにしょろしょろと漏らしてしまった。
「ゃ…ぅう…っ…れ、た…っ…」
「ん、…っ…くそかわいいな、」
「れちゃ、っもれちゃっ、た…え、ぅうっ…」
「は、っ…良いよ、全部だせ。」
後ろから性器を支えられながら、そのままそこにすべてを出し切ると、許容量を超えた育代の入り口からブシュリと音を立ててタオルにシミを作る。僕は気持ちいいのと情けないので俊くんに支えられながら性器をゆっくり抜くと、下に置かれたゴミ箱に僕の出したものがバタバタとビニール袋にあたって溢れた。
「すげ…興奮した。きいち、」
「う、ぅっ…こ、んな…こんなの…はずかし…」
「後で洗濯しよ。タオルしか濡れてないから大丈夫だから、な?」
「う、ん…っ…だっこ…」
情けないやら恥ずかしいやらで完全に愚図った僕を愛しげに抱きしめると、俊くんは僕をしがみつかせたまま器用に後始末をし始めた。育代は、明日洗おう。朝シャワー浴びるときにこっそりと俊くんが持っていってくれるらしい。
こめかみや頬、瞼を唇で甘やかされながら、とにかくつかれたのと泣いてしまったせいで瞼が重いのもあってそのまま俊くんに抱っこされたまま目をつむる。
なんだか全身がだるいしべとべとだけども、俊くんが嬉しそうにしてるからもういいや
全部明日朝起きてから考えることにしよう、そうだ、それがいい。
そして翌朝目覚めて部屋に籠もった性的な匂いに兆してしまった俊くんに、寝ている僕が再び弄くり回されて朝から大泣きするはめになるのを、このときは全く知る由もなかった。
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