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病院

「・・・そうなのか」 「はい。だから昼休憩一緒にいられないので・・」 「分かった。海の用意は水着だけでいい。 車も金も俺が出すから心配するな」 「え、僕もお金くらい・・・っ」 「いい、大丈夫だ。俺の方が年上なんだから格好くらいつけさせてくれ」 ・・・そのままでも、今のままでも、充分格好いいのに。 逆に、これ以上格好よくなって欲しくない。 モテちゃうし、・・・・・やだ。 僕って、嫉妬深い。 うざがられる、よね。 ・・・こんな僕なんか。 「なら、甘えろ」 「・・・でも」 「いいから、な?俺の自己満足に付き合ってくれ」 「・・・そこまで言って下さるなら、お願いします」 「そんなに畏まるな」 「だって、先輩ですから」 「それ以前に恋人だろう?」 うう、だって・・・。恥ずかしい。 「敬語だと恋人だという気がしない。 気を許していると思えないんだ。 ・・・頼む」 そこまで、言われたら。うん。 「分かった。でも、先輩呼びは変わらないからね?」 「ああ、それで構わない」 なんだか二人揃ってほんのり赤い。 恋人ムードが漂っていた。 ​───────数日後、病院にて。 「あの、言い忘れてたんですけど・・・」 「どうしたの?」 「前、眩暈があって・・・」 「・・それってどんな感じ?」 どんな感じ・・・・・・それは確か。 今どこにいるのか、底が抜けているような、そんな感じで。 ・・・上手く説明できない。 「えっと、全身が震えて、今いる場所が分からなくなるような・・・そんな感じです。 それで倒れちゃって。発作、なんですかね」 「ん~・・・・・・多分、発作ね。 今日は心電図と血液検査をしましょうか。 この後入れとくから。長嶺先生には予定キャンセルの連絡を入れておくから今日はカウンセリング無しね。 血液検査は血中濃度を測るためなんだけど・・・・薬、変えてみましょうか」 「分かりました」 「本当は増やしたいんだけど髪の毛抜けてきちゃうんでしょう? 本来、その副作用は1%未満なんだけど・・。 今飲んでいる薬はそのままで、もう一種類増やしましょう」 「はい」

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