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憂鬱。

「・・・すみません、僕はもう失礼します」 誰の顔も見ず、俯きつつ立ち去った。 まず、恐怖。 どうして、分かったの。 沢樹先輩、やっぱりあの人は苦手。 この学校には、勘が良いと言うか何と言うか。 探る様な人が多いのかもしれない。 この2日間で沢樹先輩に皐太くん。 只、僕の運が悪いだけなのかもしれないけれど。 ・・・朝から憂鬱。 しかもそろそろ教室に行かなきゃならない。 ほんと、辛い。 教室、かぁ。 何日、何ヶ月ぶりだろう。 「お!はーるまっ!!おはよ」 「あ、皐太くん。おはよう」 さっきまで憂鬱だなぁ、と考えていたのにも関わらず悠眞は微塵もそんな様子を出さず微笑みながら挨拶を交わした。 「俺食堂に居なかったからあんま分かんねーけど大変だったんだってな。 大丈夫だった?」 「ん?」 「ん?っておいおい。 あの瀬野先輩とのことだって」 「あー・・・・・・あはは、、」 回るの、早いな。 苦笑しつつ顔を俯かせた。 ・・・もう、皐太くんの耳にまで回ってるのか。 叔父様の耳に入らなきゃいいけど。 あの人、過保護だから。 「てか何で長谷川先輩と一緒にご飯食べてたんだよ。 すっごい気になるんだけど」 「ああ、それはね、僕が入学式で遅れた時にお世話になって。 それから・・・少し仲良くさせてもらってるんだよね。 本当、優しい先輩なんだね」 「ふーん・・・。ま、何か困ったことあったら言って?」 「うん、ありがとう」 皐太くんも過保護だなぁ。 僕の周りの人は過保護な人がいっぱい。 ・・・そんなに危なっかしいかな? 過保護。気にかけてもらえるのは嬉しいけどあまり探られるのは宜しくないなぁ。

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