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先輩とのバスケ。

―――とある学園の体育館。 若者達が汗をかきながら必死でボールを奪い取り、ゴールにシュートする姿が見えた。 巨体の彼らに、勇敢にも立ち進んでいく者が1人。 「先輩!!」 「ああ!1人だ、悠眞!入れろ!!」 「弓月!止めるぞ!!」 「ああ!挟むぞ皐太!」 同チームの聖人からパスを貰い悠眞はゴールへ一直線。 その横から敵チームの弓月と皐太が挟みにかかる。 4人以外の人は呆気に取られ突っ立っている。 最早、ディフェンス、オフェンスをする気も無いようで。 それ程、彼らの熱気と集中力は凄まじいものだった。 結局、勝ったのは聖人と悠眞、その他(A)チーム。 皐太と弓月、その他(B)チームは10点差で負けた。 「あ゙ーくっそ。また悠眞に負けた。 ほんと中学部活やってなかったとか嘘だろ」 「でも僕瞬発力と持久力が駄目だなぁ・・・。衰えてきちゃった。 シュートも入らなくなってきちゃったし」 「今で衰えてんなら昔はどんだけ凄いんだよ・・・」 「んー・・・、ミニでやってた頃は結構押しが強かったかなぁ。 相手が何人であろうと突っ込んで決める。そういう人が僕しかいなかったから」 「悠眞、お前はガードか? 周りを見て動いてパスを出したりする事が多かったからな・・・。 それに自分でいったり」 ・・・先輩、結構僕のこと見てたんだ。 「ミニと中学のクラブの時はたまにガードはやってました。 でもセンターとかフォワードの方が多いかなぁ、と。」 「はー・・・・・・、悠眞に上条に早水」 「あれ、俺ら言いましたっけ?」 「いや、俺は風紀委員長だからな。 生徒の顔と名前は一応記憶している」 「へー。で、なんですか?」 「おい皐太言い方!」 「いや上条、大丈夫だ。 それで本題だが、部に入ってくれないか」 「僕は、無理ですけど」 「悠眞・・・」 縋るような目付きでじっと見られる。 ・・・あんまり、見つめて欲しくない。 恥ずかしいのもあるけど、少し、苦手だから。 「見ないでください」

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