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突然の展開。
時間も遅くなり、弓月が先に帰ることになった。
そして今、皐太と聖人と3人で帰っているのだが・・・・・。
「好きだ」
「あ、ちょ先輩ずるい。
悠眞、俺の方がお前のこと好きだから」
「・・・・・・・・・・・」
どうしてこんなことになったのでしょうか。
ていうか皐太くん。
ずるいも何もどうして僕なの。
いや、その前になんでそこ張り合うの。
先輩も先輩だけどね?
「えっと、その・・・ありがとうございます?」
「何で疑問形なんだよ」
皐太がははっ、と笑った。
いや、だってさ?
こんな事言われたの、初めてだし。
どういう返事をした方がいいのか分からない。
「僕・・・、告白されたことなくて、それに、好きって気持ちも分からなくて・・・。
取り敢えず、今はごめんなさい」
皐太くんは取り敢えず、友達としか見れない。
先輩は・・・・・・ちょっとドキドキした、けども・・・。
この差ってなんだろう。
まず、好きってなんだろう。
取り敢えず振り切るようにさっさと部屋に帰った。
まず、好きとはどういうことだろう。
どんな感情なんだろう。
「好き、・・・・・・かぁ」
僕には分からない、遠い感情。
人と接することが怖い僕。
人を好きになれるわけがない。
勿論、人間的に好きな人はいる。
政信叔父様とか・・・・・・・・・・・・、とか!!
でも恋愛は、ない。いない。
あーもう!
考えすぎて脳のキャパが・・・。
よし、考えないようにしよう。
告白されたのはなし。うん。しょうがない。
だって分からないものは分からないから。
でもそれはそれで暇だ。
勉強・・・はやりたくないし。
かと言ってゲームするのもなぁ、なんて。
なんか食べに行こうかなぁ。
スイーツ。
うーん・・・パフェ?とか。
・・・・・・考えるよりもまず行動。
よし、食堂に行こう。
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