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お話。

コンコン、 「誰だね?」 少しだけ、尖った声で尋ねられる。 何か、嫌なことでもあったのかな。 それとも、僕のこと、本当は嫌だったとか。 「僕です」 ううん、ないない。・・・ないと信じたい。 「お入り」 途端、声が柔らかくなった。 ・・・よかった。 「はい」 ガチャ、 ふぅ、やっぱり叔父様であれ誰であれ緊張感する。 でも叔父様は好きなわけで。 「叔父様・・・。なんで僕なんか、呼んだんですか?」 「僕なんか、なんて使ってはいけないよ。 悠眞は悠眞なんだからね? 私は悠眞のことが大切だ。大切だからこそ、その言葉は見過ごせない」 「・・・ごめんなさい」 「いいんだよ。それで、ここに来たということは何か嫌なことでもあったのかな」 嫌なこと、か。 「嫌なこと、は無い、けど・・・」 「気持ちがあまり良くないのかい?」 「はい・・・というか、不安定で。 なぜかイライラしちゃうし、もう、自分が嫌になって」 感情が、コントロールできない。 告白されて、敵対心持たれて、もうぐちゃぐちゃだ。 「・・・そうか。おいで、悠眞」 穏やかな顔で政信が呼んだ。 悠眞は俯きがちだった顔をあげ、政信の近くへ寄る。 「もっとだ、もっと」 「?でも、これ以上は・・・え、ちょっ!?」 なぜか、叔父様に抱き上げられ膝の上。 ・・・なんで? そう思っていたのが顔に出ていたのだろうか。 「フフ、・・・悠眞、今は楽しいことを考えよう」 「楽しい、こと?」 「例え、嫌な気持ちになっていたとしても今、楽しめればいい気持ちになるだろう? さて、何をするか・・・。したいことはあるかい?」 したいこと・・・か。

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