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みんなの料理。
「・・・なぜこんなに皐太は先輩を目の敵にしているんだ?」
「レイ、分かんないのか?
ありゃ一目瞭然だろ」
「いや拓都・・・分かるものなのか?」
「まあ・・・普通は分かるでしょ!」
「泰晴・・何を喜んでいるんだ」
「レイは鈍感だね~ほんと」
そんな会話をしている傍ら、彼ら・・・そう、悠眞、聖人、皐太の3人はテーブルを囲んで話していた。
勿論、皐太と聖人は火花を散らして。
感情に人一倍敏い悠眞と言えど、恋愛に関しては鈍感なので全く気づいていない。
とは言えども今回はパーティーで。
泰晴がいつもの明るく大きな声を出して雰囲気を変えた。
「ねー!!みんなってどんな感じの料理持ってきたー!?」
「ああ、俺は肉じゃが」
「レイは本当に家庭的だからな」
「そう言うゆずはどうなんだよ」
「俺?サラダ」
「ちょ、サラダとか!!」
拓都が思わず吹き出した。
「それ料理じゃねーじゃん!」
「なら拓都はどうなんだ?」
「俺?おにぎり」
「・・・は?」
「この学園でおにぎり作る人いるんだな。
俺、食べたことない」
「え?おにぎり美味しいけど?ん?
てかな、金持ちでもおにぎり普通に食べるって」
・・・みんな、お金持ちなんだ。
「なら泰晴は?」
「俺~?んとね、東坡肉」
え?なにそれ。
初めて聞いた。中華かな?
「と、とんぽーろー?」
「そう、東坡肉!中華料理で・・・うーん、言うなれば豚の角煮!!」
「それ、作ったの!?豚の角煮は僕あんまり作らないなぁ・・・。
今度、作ろうかな」
泰晴くん、すごい。
あれ、もしかしたら泰晴くん料理好き?
「お、悠眞もそういうの作るんだ~!いいねいいね!」
ピースで腕を伸ばした。
・・・泰晴くんは、やっぱり料理が得意で好きみたい。
話が合いそう、かな。
「すごいね!あ、皐太くんは何作ったの?」
「ローストビーフ」
うわぁ、みんな本格的・・・
「みんなって本格的なんだね・・・」
「悠眞は何作ってきたんだ?」
「僕、みんながどれくらい食べるか分かんなかったから4品も作っちゃった・・・」
「え!4品!?なになに!」
「えっとね・・・、ビーフストロガノフとマダイのカルパッチョとアクアパッツァと、デザートにりんごのコンポートだけど・・、みんな、食べれるかな?」
「悠眞・・・すごいな」
「先輩、だからおだてても何も出ませんって」
美味しくないって言われたら、悲しい。
・・・どうだろうなぁ。
「それにしても、作ってたらお腹空いちゃった。
食べよう?」
「ああ」
「俺もお腹空いてたんだよね~!悠眞ちんナイス!」
は、悠眞ちん・・・・新しいあだ名。フフッ
「いただきます」
「「「「「「いただきます」」」」」」
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