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我儘、そして謎。

「・・・・・・分かったわ。悠眞がそう言うのなら。 良いわよね?克哉さん」 「ああ、そうだな。だけどな、悠眞。 お前はもう少し我が儘を言ってくれ。 これは最後の我が儘ではない。最初の我が儘だ。いいな?」 「父さん・・・、母さん・・・っ。うん、分かった・・・・・」 少しだけ、泣きながら父さんと母さんに抱きついた。 頭を撫でてくれて、更に泣いてしまった。 そういえば、少しだけ疑問が残る。 「でも、そうしたらなんで家って・・・」 「・・・家?ああ、でも小さい頃はちゃんと大きい家に住んでいたのよ? 小さかったから覚えてないかしら・・・」 「え?そこって別荘って・・・」 「あら、そう言ってたかしら? 本宅は昔住んでいた所よ。ここは別宅」 「もうついでだ、戻るか」 「え」 ええええええ。そんな、急に!? 「本宅の方が病院に近いし仕事場にも近いものね? 案外この生活も楽しかったけど・・・、私には少し・・・」 「・・・だから母さんあまり料理しなかったんだね」 「ごめんなさいね、私、あまり料理をしたことが無かったから・・。 で、でも今はちゃんと作れるようになったのよ!?」 「根っからのお嬢様だったからな、春香は」 「あら、そんな事言っていいのかしら? 貴方も根っからのお坊ちゃまでしょ? 私の代わりに料理をしようとして何度失敗したことか・・・」 「・・・俺は仕事しかできないんだ、仕方ないだろう。 それに本来男は料理など作らない」 「あらら、知ってるかしら? 政信さんは作れるのですよ?凄くお上手なのですから。 実は私政信さんに料理を教えてもらったの」 「春香ちゃんは覚えがよかったから楽だったよ」 「うふふ、ありがとうございます。 あ!そういえば悠眞料理得意だったわよね?」 「え?あ、うん・・・?」 またまた急に、何?

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