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第15話
☆平凡な日常☆
学校に着いた俺達は自分達のクラスである2-Bと書かれた表札のある教室へ移動する。
教室のドアをあけると赤、緑、金など色とりどりのヘアーカラーをした不良達が席を陣取っていた。
最初こそびびっていたがもう見慣れた風景なので俺達は気にせず自分の席に向かう。
ちなみに俺と透は隣の席だ。
着席後、俺達は先生がくるまで雑談し、HR後授業を受ける。
これが俺の日常。
授業中でも不良はいるけど騒いでるわりにちゃんと授業を受けている辺りはいつ見ても面白い。
…本人達には言えないがね!
とりあえずいつもこんな状況の授業であるがこれが日常。
平和主義者(笑)の俺にとっては嬉しいものだ。
こんな日が長く続けばいい。
そう俺はいつも願ってる。
ー放課後ー
聞き慣れた鐘の音が学校全体に響く 。
HRを終えてから起立という声と軽くお辞儀をして、担任が教室を出たのを確認した。
やっと終わった、と一伸び。
今回は骨が鳴る音がしない。
そんな日もあるか…そう思いつつ机の横にかけた鞄を持った。
「透、帰るぞー」
そう横を向くと透は顔の前で合掌をしている。
え、なになに。
どうした。
「すまん…俺、今日は生徒会の仕事あるわ。だから一緒には帰れない」
「おー……そうか。頑張れよ」
え、それだけ?
透があまりにも申し訳ないと言いたいような表情をしていたので、どれ程かと思ったが拍子抜け。
もう一度言おう。
え、それだけ?
多分、言いたいことは顔に出てだろう。
透は大げさだったと察したらしい。
「ごめん」
「大丈夫だって、帰られないだけで大げさ。じゃ、頑張って」
「おう」
俺は透に手を振り教室を出た。
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