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第23話

☆選挙方法☆ 俺の質問に対して透は溜め息をついた。 「小春、お前…今まで何を見てきたんだよ」 いや、選挙なんて知らない。 俺は選挙とか集会系は貴重な睡眠時間として有効活用してましたが。 おかげでぐっすり寝れましたよ。 井上 小春、心のドヤ顔。 「つか雲学の選挙方法特殊すぎるから覚えてないやつなんていないと思ってたぞ」 「残念だったな。ここにいる」 「威張ることではない」 そうだな。 柴崎それ聞いて笑ってるぞ。 笑うんじゃない、イケメンの笑顔は寒気がするわ。 …現在してますけど! 「小春のことだろうから寝てたんだろ?はぁー、昔から変わらないな」 「ふむ、褒め言葉として受け取ろう。で?選挙方法って何?」 「それを今から説明する」 **** 俺はそれから透から選挙方法の説明を受けた。 「なるほど!そうだったのか。実に理不尽だな」 「だから言ってんだろうが」 とりあえず、俺の言葉で説明しよう。 この青雲学園の選挙は立候補制ではない。 では何で生徒会の役員を決める?となるわけだ。 そこででてくるのが親衛隊というもの。 親衛隊といいつつ、ファンクラブとか弟子も含まれる。 親衛隊なんてこれも初めて聞いた。 世の中にこんなの本当にあったんだな。 漫画だけじゃないんだ…俺は入りたいとも思わないけど。 そんなのに時間を費やしたくはないし、入ったところで意味はないだろう。 するならばあの選挙文句も唱えてるポスターを嗤う位だ。 さて、ここでこの学校がどんな学校であるのか、または親衛隊に含まれる人を聞いて気づいた人もいるだろう。 そう、この学校は男子校であり、不良が多い。 つまり不良の弟子が多いこととファンが多いやつが選挙の役員の候補として挙げられるのだ。 しかも無条件で。 弟子が多いってことは喧嘩強いんだろうな。 それに親衛隊がいるならイケメンってことだろう。 えっ、待てよ…親衛隊がこの学校にあるってことは男のファンがいるってことだよな。 うわっ、気持ち悪い! 改めてここに女子がいないことと男子校であることを再認識させられる。 男子校ってやっぱりそういうやつ存在するんだ…うぅ、寒気がする。 閑話休題。 話を戻そうか。 そして無条件で立候補させられた生徒が投票されて役員が決まる。 でもその弟子とか親衛隊に入ってないやつがいるわけだが、そいつらも適当に投票するらしい。 それに俺が該当する。 なんて言ってはみたものの俺は投票した記憶はない。 やったとしていたら、寝ていたのを起こされて寝ぼけながら投票したのだろう。 とりあえず、こんな選挙方法だから不良も副会長になれるみたいだ。 立候補制がない上、無条件で役員にされるというのは話を聞く限りでは理不尽だと俺は思った。

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