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第35話
☆家に帰りたい☆
ー数分後ー
2人の聞くに耐えない自慢話を俺と透は椅子に座って、耳にしてはうんざりしていた。
尚、現在も続いている。
「なぁ透、俺は帰っていい?」
「おー、いいと思うぞ。こんなんじゃ仕事できないし、俺も帰る」
「鞄どこにある?」
「教室」
「じゃあ、教室寄って帰るか」
「おう」
俺たちは椅子から腰を上げようとした。
でも俺たちは柴崎の言葉で止まることになったのだ。
「千秋、あんさん、その春ちゃんが初恋やろうが!いくら女の子とのそっちの経験あっても恋愛語るに足りんのや!」
「なっ…」
はぁ?!あんな聞くに耐えない話しておいて初恋だぁ?!
嘘だろう?!
「否定はしないけど。たしかに春ちゃんが初恋だね。こんなのは初めてだ」
「せやろ。伊達に中学から一緒じゃないんやで!」
「そうだな」
柴崎のドヤ顔を見て東条 千秋がクスッと笑った。
はぁ…、春ちゃんこと俺の前でそんな話しないで欲しい。
憂鬱だ。
東条 千秋、このメンバーに男に好きって宣言してるもんだぞ。
本人は知らないことだろうけどさ。
「千秋。で、これからどうするん?」
「と、いうと?」
「どうやって、春ちゃん自分の物にするねん」
「そういうことか。それは考えてる」
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