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第59話

☆しょぼーん☆ 「おい、聞いているのか?黙ってんじゃねぇよ」 俺が脳内でふざけている間、現実では無言だった為、東条 千秋が更に言ってきた。 「あ、あぁ。聞いてる」 「じゃあ、反応しろよ」 やばい、なんか言わなきゃ。 てかスルーしたわけではなく無意識であったことは言わないとだな。 「えっと、まずごめん。俺…あんたのことスルーしたわけではないんだ」 「じゃあ、なんだって言うんだよ?」 「…俺…あの雨の日あんたから逃げて、今日の朝自分の席に着くまでの記憶が全くないんだ」 「はぁ?!なんでだよ!」 「なんでって言われても…わからない…」 多分、原因はあんただろうけど。 「…だから、あんたが俺に話掛けてくれたけど無意識に動いてたから気づかなかった。本当にごめん」 ちょっとしょぼん顔で東条 千秋に謝った。 「チッ、それなら仕方ねぇ。その原因知りたいけど、わからないもん考えてもな」 おー、そうだそうだ。 物分かりが少し良くて俺、嬉しい。 「それに…そんな顔して謝られたら許すしかねぇじゃないか!」 顔を少し赤くしながら東条 千秋に許しをもらった。 …こんな平凡顔のしょぼんみて許すとはやはりあんたは頭やばいな。 うぇっっ! でも顔赤いわりには怒ってることには変わらないんだ…。

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