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第60話
☆衝撃☆
「で、だが…」
まだ何かあるのか東条 千秋。
「よくも俺を騙してくれたな、井上 小春」
なんで、そんなイケメンスマイルで言うわけ?
ついでにあんたの背後の黒いオーラも怖いから…。
「いや、騙してないし。仮にそうだとしたら、騙される方が悪い!」
「たしかにそうだが…てめぇ、女の格好してたじゃねぇかよ」
うっ…そこには触れないで欲しいのだが。
「てめぇ…女装癖なのか?」
「違う、断じて違う。ありえないから、そんな事実は存在しない!」
東条 千秋の言葉に俺は間髪入れずに言う。
あれは全て雪姉にやらされたものであって自ら望んでなんてやっていない。
「そこまで言うのか…。じゃあなんだ。趣味?」
「違う…」
どっちも似たような質問するんじゃない。
それにあんなのが趣味になるはずがないだろう。
もしあんなのが趣味になった日には俺はこの地球から実体をなくすようなことして霊体になってやるわ。
ついでにあんたの枕元に現れてやるさ。
「これも違うのか…。だったらよ、なんであんな格好してたんだよ?」
「…人生色々あるわけだよ」
としか言えない。
いや、説明なんてしたくもない。
東条 千秋はそれを聞いて『ふーん。』と言って後は深入りしてこようとはしなかった。
有難いね!うん、うん!
でも、東条 千秋は次に予想外の言葉を発した。
「でも俺、てめぇのこと男って最初から知ってたぞ。」
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