63 / 82
第63話
☆告h…って口がぁぁ☆
「えっ、あ、ちょっと!?」
いきなりごめん。
緊急事態です。
えー、俺。
雲学トップの不良で生徒会長の東条 千秋に抱き締められてます。
あっれー?
なんか抱き締めていただけること話した?
てかね、血の気引いてきたんだけど?
勿論、拒否反応。
微かに香る柑橘系の匂いから遠ざかるように相手の胸を押す。
「苦しんだけど。離してくれる?」
香水…だろうか。
嫌いな匂いではなけれど、こんな間近で嗅ぎたいとは思えない。
「あっ…あぁ。ごめん」
東条 千秋が俺の事を解放する。
でも次は俺の頬に手を添えてきた。
えっ、マジキモい。
あのね俺の拒否反n(ry
しかし、東条 千秋は穏やかな顔で俺の頬を触る。
さっきまで怒ってたくせに…なんだこの顔。
「また会えて良かった」
「えっ?」
またその話かよ。
俺はあんたに共感しないぞ。
むしろ反対に会いたくなかった側の人間だし。
「本当に良かった」
という東条 千秋のイケメンスマイルに
「俺はあんまりだけどな。」
と本音がでてきてしまった。
いけない、いけない。
「そんなこと言うなって。なぁ、井上 小春」
てめぇ呼ばわりの次はフルネームですか?
俺も人のこと言えないけど。
「何?」
俺の頬を触る手をいい加「好きだ」減取れよ。
「はぁ?」
今なんて言った??
「だから井上 小春が好きだ」
「………勘違いしてるのか。俺、男だぞ?」
「男だろうが俺には関係ねぇ」
「…………」
ダメだ、これは。
性別分かってるのに…関係ないとか…。
本当あんた病院に行きなさい、直ちに。
「だから、俺と付き合って欲しい」
東条 千秋は俺の頭の中での考えなんてお構いなく告白してきてる。
はぁーーー。
溜め息出したい。
はぁー、でもだな俺はその告白とやらの答えは出てる。
勿論、NOだ。
誰がこんなイケメンと付き合うか!
俺はイケメン嫌いなの!
というかイケメン嫌いがなかったとしても答えは同じだ!
俺は女の子が好きなのだ!
と言おうとして口を開こうとした。
でもそれは俺の頬を触っていた東条 千秋の手が顎にもっていかれ強制的に上を向かされたことによって阻止された。
ん?これって顎クイってやつですか?
気持ち悪い極まりない。
「おい!離せ…んんっ?!」
離せよと言おうとしたら…俺の口…唇になんかのってた…。
えっ…。
ともだちにシェアしよう!