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第64話
☆世間じゃそれを…と呼ぶ☆
顎クイされて離せと言おうとしてたら東条 千秋の顔が近づいてきて唇に何か柔らかいものが乗ってた。
…いや、塞がれたの方が正しいのか。
俺はすぐにキスされたことに気づいた。
でも軽いキスだったからすぐ東条 千秋の唇は離れていく。
だが、顎は依然掴まれたままだ。
「はぁ、おいっ!いきなり何する…んっ」
と、思ったらまたキスされた。
今度は深い方。
さっき俺が喋ろうとしたままだったから唇に隙間できててそこから東条 千秋の舌が入ってきた。
「……んっ……ふっ……んぅ」
舌を入れられて口内を犯されてる。
舌は絡み取られてるし、くちゅくちゅと卑猥な音が耳に響く。
俺はさっき解放された時、そこまで酸素吸ってないから酸素たりな過ぎてやばい。
頭少しぼぅとする。
そのせいで力出ないから東条 千秋の肩とか押してもビクともしない。
てか長過ぎる、死ぬ、酸素足りなくて俺死ぬ。
いつの間にか顎にあった手も俺の後頭部にあって更に口付けが深くなる。
舌…噛んでいいのか?
でも噛んだら殴られそうで怖い。
やばい、本当に限界……。
「…ふぅ……ぷはっ……はぁ…はぁ」
限界であることを知られるために俺は無い力で東条 千秋の肩を叩いて離して貰った。
酸素を肺に入れるために大きく呼吸する。
東条 千秋も呼吸して無言だった。
その時だった。
「ひっ、ァ……ハァッ…ハァッ、ハァッ」
めちゃくちゃ俺の肩が震えて、口からヒューヒュー音がしたと思ったら呼吸がおかしくなった。
「おい!大丈夫か?!」
大丈夫じゃねぇよ、この阿呆。
って声出したいけど呼吸乱れて無理だった。
過呼吸かな…。
「ハァッ、とお…ハァッ…るハァッ」
「何?!」
でも、これは言わないと。
「と…ハァッ……おるハァッ、ハァッ…よハァッんで…こい…ハァッ、ハァッ」
全然、喋れてねぇ…
やばい、意識薄くなりかけてきた…
本当に今日俺の命日なるかも……
「お…!…る」
うへっ、マジで薄くなってきて東条 千秋何言ってるかわかんないな。
こうなったの皆あんたのせいだからな。
この…馬鹿…野郎。
くそっ…
まず、いいから…誰でもいいから…
透…透を呼んでこい…。
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