81 / 82
第81話
☆雅さーーん☆
ー翌日放課後、生徒会室ー
昨日同様、俺達4人は生徒会室にいた。
ただ昨日と違うのは…
「いやー、いきなりきて申し訳ないな」
雅さんがいることだ。
「それで、雅さん。どうしたんですか?」
「いや、ちょっと体育祭のことでな」
東条は口調猫被りしてるし。
「体育祭ですか…」
「そう。この前新しい種目考えてくれって頼んだだろ?」
雅さんが来るとロクなことがない。
というか嫌な予感しかしないんだよな…。
「はい」
「その案を今日中に出して欲しいんだ」
「「「「えぇーーー!?!?」」」」
雅さん、予感を大幅に超えてくれたぜ。
まさか、昨日考えだしたやつを今日中に出すとは…。
「何言ってるんですか!無理なこと言わないで下さい!」
実にその通りだ。
「そりゃそうだ」
雅さんは雅さんで『何当たり前のこと言ってるんだ』みたいな顔をしている。
うわっ、イラッとする。
「そりゃそうだって雅さん、流石にその言い方はないと思うで〜。わしらお手上げや」
「まぁ、まぁ。話は最後まで聞け」
雅さんは俺達の様子を見て笑っている。
「これは今日の会議で急に変更なったからな。もう変えられない。だから最初は何種目か変更しようとしてたけど…一種目のみでいいということになった」
マジか!
「おぉ!一種目なら大丈夫だと思います!」
東条が雅さんにそう答える。
おいおい、本当よ。
「そうか!じゃあよろしく。」
東条の返事を聞いた雅さんは椅子から立ち上がる。
しかし、すぐ何かを思い出したようで再び椅子に座り直す。
「あー、そうそう。もう一つ変更点がある」
「なんですか?」
東条が雅さんに尋ねるが何故か雅さんの笑っている。
「体育祭計画されてる当日天気予報では雨になるらしいから、土曜日に変更になった!」
「なんやてー?!」「えっ?!」
「嘘っ?!」 「…はい?」
マジかよ!?
ちなみ俺は「…はい?」と言いましたー!
えっ?いらない情報?
気にしなーい。
しかしこの学校本当に自由過ぎだろう。
行事の日にち変えるって中々ないぞ。
というか保護者会説得したのかよ…。
「あー、ちゃんと保護者会にも許可は取ってる」
えっ、俺なんも言ってない。
雅さんエスパーかよ。
なんでわかったんだ…。
「雅さん、そういう問題やないと思うんやけど」
「まぁ、柴崎!そういうな。ということでよろしく」
雅さんは椅子から立ち上がって生徒会室の扉を開けて出て行った。
ともだちにシェアしよう!