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下半身に熱が集まっていくような感覚に目が覚めた。小鳥遊は微睡の中で天井を見上げる。室内は真っ暗で窓の隙間から見える月の光だけが壁を照らした。
聞き覚えのある卑猥な水音が足の間から聞こえてきて耳を澄ます。
「っ!」
小鳥遊は息を止めた。スーツのズボンを下ろされ、しまいには履いていたトランクスまで下ろされた状態で岸本が股間に顔を埋めていたのだ。身を捩ると岸本がゆっくりと顔を上げた。
「あーあ。ここからがいいところだったのに」
悪びれもせずそう言う岸本を睨みながら、小鳥遊は内心焦っていた。
部下に寝込みを襲われるなんて考えられない。どうかしてる……。
「ストップ」
下着ごと上げようとした手を岸本に掴まれる。スマホを目の前に突きつけてきた。そこには下半身丸出しで眠っている俺の姿があった。
「おまえ……」
ふつふつと怒りが込み上げてくる。これは立派な犯罪だ。岸本はにこにこと笑ってこちらを見てくる。楽しげに、新しいおもちゃをもらった子どものように。
「甘いですよ部長。俺、あんな取引信じませんから」
そう言って再び足の間に頭を沈めていく。ぬるりとした舌が小鳥遊のものをなぞっていく。しばらく抜いていなかったそこはあっけなく成長していく。しばらく舌先で吸われたあとで岸本が手をかけてくる。竿の部分を骨張った手で扱かれ正直言って気持ちがいい。しかし小鳥遊はそれを全く感じさせないように無表情を保った。誰かに体を触れられるのは久しぶりで、素直に感じていくのを見ていると嫌気がさしてたまらない。
「っ……」
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