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「感じてるんですか? ここ気持ちいいですよね」  裏筋の部分を念入りに舐められて腰がぴくりと反応する。男同士だから勝手をよく知っているらしく、小鳥遊の体は簡単に快感にのまれていく。 「……やめろっ」 「嫌です。出してもらいます」  じゅぷじゅぷと唾液の音とともに岸本が頭を動かす。あまりの快感に小鳥遊は背中を跳ねさせた。  こいつ慣れてやがる……。それにしても、口淫とはこんなに気持ちがいいものだったか?   以前の恋人にしてもらったときを思い出しても、岸本のテクニックには及ばない。そのまま舌の上で翻弄されて限界が近づいてきた。背中を電流が駆け抜けるように走る。びくっと腰が大きく震えて小鳥遊は岸本の口内に精を吐き出す。どぷどぷと鈴口から放たれているのを自覚して赤面する。形のいい喉仏がぐっとせり上がった。小鳥遊の出したものをごくりと飲み込むと岸本はぱっと顔を上げて小鳥遊の膝の上に乗り掛かる。体重差のせいでベッドに押し倒されると、そのまま唇をこじ開けられた。熱い舌が入り込んでくる。 「ん……ぐっ」  歯列をなぞられ口が小鳥遊の意思とは関係なく開いていく。顎を伝う透明な糸が2人の間で繋がった。 「部長エッロ」 「……黙れ」  急いでワイシャツの袖で唇をごしごしと拭うと、残念そうに岸本がのぞいてきた。  こいつの遊びには付き合っていられない。 「スマホを出せ。それと写真を消せ」 「嫌だと言ったら?」 「……おまえがオメガだと課長に伝えてやる。昇進は無理だな」  すると岸本の瞳が揺れた。おもちゃを奪われた子どものような目でこちらを見つめてくる。

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