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「ただの遊びですよ。本気にしないでください」  ほら、と岸本が写真を消すのを確認してから小鳥遊は身なりを整えた。今すぐにでもこの部屋から出て行きたかった。すると岸本の無骨な手が小鳥遊の腕を掴んでくる。 「……おい」 「……もうちょっといてくださいよ。なんなら泊まっていってください」  うるうると目を光らせながら岸本が甘えるように縋ってくる。小鳥遊はその手を叩いた。 「言っただろう。俺とおまえは上司と部下の関係だ。それ以上でもそれ以下でもない」  岸本は一瞬目を閉じたかと思えば、目尻を吊り上げて小鳥遊の体をベッドに放り投げてきた。どさっとベッドの反発力で体が浮く。 「やっぱり馬鹿だなぁ。力じゃ敵わないくせに。俺の言うこと聞いとけば今日は許してあげたのに」 「な、にするんだっ」  岸本の豹変ぶりにさすがの小鳥遊も背筋が凍りつく。 「小鳥遊部長とだったらいいですよ。俺もあんたのあんなに可愛い姿見たら我慢できなくなって」 「岸本っ、やめろ」  岸本は小鳥遊の腹に馬乗りになって両手を押さえつける。サイドボードに置いてあったネクタイできつく手首を縛り上げた。両手の自由を奪われた小鳥遊は必死に抵抗するも、重みのある岸本の下から逃れることができない。  着ていたシャツのボタンを外され胸が露わになる。再びベルトを外され下着ごと下ろされた。情けない姿を嘆いている余裕もない。 「や、やめろ……いい加減にっ」 「大丈夫です。気持ちいいことは嫌いじゃないでしょう?」  いつのまにか手にとっていたローションで岸本は自身の後孔を解し始めた。ぐぷぐぷと艶かしい音が部屋に響く。それを黙って聞いていると、岸本が不意に小鳥遊のまだ柔らかいものに手をかけてきた。 「っ」  ぬるぬるとした感触が気持ち悪い。しかし、上下に強く扱かれると別の感覚が頭をもたげてくる。 「ん……」  ローション以外のぬるついた体液が出ているのを小鳥遊は感じた。それがまた岸本の手の滑りをよくする。

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