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「そろそろイきそうか」
声が出せずにこくこくと頷くと、「そうか」と言って手の動きを止めてしまった。背中から部長の体温が離れていく感覚に寂しさを覚えているとふっと柔らかく笑ってきた。
「迷子の犬のような顔をするな。もっといじめたくなる」
「……」
じゃあもっといじめてくださいよ。
おもちゃを抜き取られびんびんに反応してしまっているそこに部長の口が近づいてくる。
「えっ、ま、待って……っ」
俺の制止なんてものともせず部長に食べられてしまった。頬肉に先端を導かれぬるぬると擦られてくすぐったい。部長の口の中は熱くてずっと挿れていたいとさえ思う。上下にゆっくり頭が動き出してから俺は嬌声を止めることができなかった。
部長がこんなふうに俺に触ってくれるなんて……。
気持ちよさに目を閉じて感じていると、蠢いていた舌先が裏筋をぐりぐりと撫でてくる。その刺激があまりにも強くて瞼の裏でチカチカと火花が散った。
「部長っ……も、イきますからっ……離れてくださ……んあ」
背中にびりっとした電流が流れる。足先がピンと張り、全ての熱が足の間に集まる。そのまま精路をかけ抜けて白蜜が噴き出ていった。しばらく触っていなかったせいで匂いが濃い。口を開けた部長がどろっとした白い液体を口内に含んでいるのを見てもう一度体が反応しそうになる。慌ててティッシュを手渡して口の中のものを吐き出してもらった。ぷるぷるとしたゼリー状の精液の塊がこぼれてくる。
「思ったより甘いな」
「っ」
そんな感想を添えてあっけらかんとしている。この部長の真意がまったく見えない。俺に気があるのか、まったく気がないから男同士の触り合いになっているだけなのか。その真意を時間がかかってもいいからいつか知りたいと思う。
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