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「自分を責めるな。おまえはただ感じてるだけでいい」
オメガの|発情期《ヒート》はいかに短時間で熱を放出させられるかにかかっていると聞いたことがある。だから小鳥遊はスーツを脱ぎ捨て下着も脱いで岸本の体に覆い被さった。ゆっくりとなるべく刺激を抑えるように岸本の服を脱がしていく。ぐしょぐしょに濡れてしまった服が肌に擦れるのか、小さく喘いでいる姿がひどく辛そうで胸が痛んだ。
「部長……」
悲しげな目がこちらを見上げている。何かの言葉を吐き出す前にその唇を塞いだ。
「ん……」
落ち着かせるようにゆっくりと首を傾けて長いキスをする。体の力を抜くように岸本の髪を軽く撫でた。するとゆっくりと目が垂れていく。少しずつ様子が落ち着いていく姿に胸を撫で下ろしながら岸本の耳元で囁く。
「どうしたら楽になる? 言ってみろ。なんでもしてやる」
岸本の首筋に軽くキスを落としながら聞く。些細な刺激にも敏感になってしまうのか体を小さく跳ねさせた。
「部長に抱きしめてもらいたいです」
「わかった」
ゆっくりと岸本を横抱きにする。ほっとしたのか岸本の体の力が完全に抜けた。腕の中でぐったりとしている姿を見るとその頬を撫でたくなる。柔らかい頬に指を這わせ優しく撫でてやれば気持ちよさそうに顔を緩ませた。その顔が生まれたばかりの子犬のようでついおでこにキスをしてしまう。岸本を早く楽にさせるためだと自分に言い聞かせながら胸に吸い付いた。
「あっ……」
短く喘いで腰をくねらせる岸本の昂りに手をかける。ゆっくりと上下に動かしてやれば数分とたたずに果ててしまった。しかしまだ痛いほど張り詰めてしまっている。後ろの孔から溢れ出る体液を潤滑油にして前を濡らすと気持ちよさそうに目を細めた。
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