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147 あこんぷらいす〜ゆるゆる日常編〜

 荒々しいつむじに、まずはキスを落とす。岸本はいつも横向きに眠る。俺はそれを後ろから抱え込むようにして寝るのが常だった。  シャンプーの香りなのか、はたまた岸本の体臭なのか、オメガの放つフェロモンが少し出てしまっているのか。  とにかく岸本からはいい匂いがする。日向ぼっこしてる猫を抱き上げたような、そんな匂いだ。  まだ目が覚めない岸本の体に触れる。それが朝一番にする俺の儀式だった。最初は邪な思いなんてなくて、ただ好いた男の体を触っているだけだった。でも、いつしか俺の悪戯な心が邪魔をしてきて。 「っ」  ぴくん、と岸本が反応した。顔を覗き見るが、まだ眠っているらしい。安堵してそのまま手を動かす。着ているTシャツの上から胸を弄る。もう何度も触れているそこは、見なくてもわかるほどつん、と上を向いている。指先でかりかりといじってやれば、岸本の体が少し動く。  こいつはわりと寝ぼけるタイプだな。  内心笑みを浮かべながら、手を動かすのをやめない。腰回りに手を回したとき、硬いものに手が触れた。布団を持ち上げてみると、テントを張っている。  若いな……。  そう思って、朝から張り詰めてしまっている岸本のものに手をかける。ハーフズボンの上から撫でると、岸本が無意識に身を捩る。  ああ。こんなに硬くして。さぞ、辛いだろう。  それは本心だった。朝勃ちの辛さは、男にしかわからないと小鳥遊は思う。

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