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第19話 潮吹き・お漏らし(1)(*)
「はぁ、ぁ、あ、……っ熱、あつ、い……っ」
「ふふ……よく我慢できましたね」
ピンが入り切るのを確認した野々原は、余ったロープをぐるぐると颯太の幹の部分に巻きつけ、縛した。微妙な強さで締め付けられた陰茎が、颯太が身体をよじるたびに、しなる。
「やぁ──だ……っ、これ、取って、と、とって……っ」
「鍵咲さん……」
「あ、あい、あいざ、わく……っ、も、無理……っ、むり、だから、っ……」
熱情を堰き止められて、颯太はもがいた。尿道を熱いものが迫り上がってくるのに、出すことができないばかりか、ピンに蓋をされた場所がじんじんする。腰をへこへこと動かすたびに、ディルドが後孔に食い込み、さらに深い場所が犯される。
そのまま、野々原が背後でワンドを使い出した。同時に藍沢が、鈴口に差し込まれているピンの根元を持って、ゆっくり半回転させはじめる。
「ぁあぁぁ……っ! ひぅ、ん、んぁあっ! ゃ、ゃぁあぁぁっ……!」
藍沢は颯太の茎を支え持ち、鈴口に入れられたピンを左右に回転させはじめた。痛みに似た熱い刺激が尿道を塞ぎつつ、颯太の内部にさらなる熱を生み出す。
「はぁっ、はぁ……っ、ぅぁあ……っ!」
ごく緩い、どちらかというと計算され尽くしたワンドの刺激が、うなじから背中を通って尾てい骨まで到達する。同時に藍沢が颯太の勃起した先端から、快感を引きずり出そうとする。
嫌なのに、藍沢に触れられているだけで、こんなに悦い。野々原のワンドがそれを後押しして、颯太の中で眠っている情欲を暴いてゆく。こんなことを続けられたら、狂ってしまいそうだった。
「も……っ」
涙が零れて、いつしか視界が濁っていた。
両脚が震え、立っているのも難しい。梁に括られた身体は軋みを上げ、バランスを取るために少しでも動くと、後孔を犯すディルドが連動し、中でこすれて、新たな刺激を生む。
なのに、射精できない。
「やぁあぁっ……! やだぁ……っ! も、やめっ……あ、あ、……っ! もう、無理、……っあっ、ぁ! したく、ない……っ、したくないぃ……っ!」
「無理なら「アップル」ですよ」
嬉々とした声で野々原が言うが、颯太は首を振り続けた。
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