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第18話 栓をする(2)(*)
「ふ、ぁぅ……っ、ゃ……っ!」
「震えていますね。可哀想に……でも、さっきより感じていますよね? あさましく腰を揺らして、そんなに欲しいですか? 僕が? それとも彼が?」
「ぁっ……!」
どちらの愛撫がより効いたとか、そんなことを答える余裕はなかった。たまらず颯太が喘ぐと、藍沢は昏い目をした。
「あ、あいざ、わく……っ」
目が合うと、藍沢の歯列の間から、苦痛の声が漏れた。
「俺が、嫌いですか? 鍵咲さん」
「……っぅ、……っ」
「俺に触られるの、嫌ですか?」
「ちが、ぁぅ、っ……!」
藍沢がワンドの先を腰骨の辺りに滑らせた。
その瞬間、颯太の立派に育った屹立を、不意に野々原が握った。
「んぁあっ……!」
どちらがどちらの役割りをしていて、どの刺激に感じるのか、もう区別できない。颯太は与えられる快楽に身を震わせ、ただ声を上げる。
「ぁ……ぁっ……!」
「ふふ……やっと縛れる角度になってきましたね?」
野々原は囁くなり、先端が丸く削られたゴルフのピンのようなものが付いた麻縄を、颯太の視界に入れた。
「これ、何だと思います? あなたのココを」
言いながら、鈴口を指先で柔くなぞった。
「っん……!」
「塞ぐんです。これで。そしたら、外すまで射精はできません。この意味、わかりますよね?」
「っ──……!」
野々原は「嫌なら「アップル」ですよ」と機嫌の良さそうな声で言うなり、藍沢にそのピンが付いた縄を渡した。
「パートナーのあなたが、入れてください。ワンドは私が」
ワンドの代わりにそのピンを持たされた藍沢は、はっとしたように野々原を見、それから颯太と視線を合わせた。
(嘘、だろ……)
愛撫地獄と言われた。
快楽堕ちとも言われたが、これは想定外だった。こんなことをされたら、出せなくなってしまう。それが何を颯太の中に生み出すのか、想像しただけで肌が粟立った。
「あ……、あ、ぃ……っ」
抗議しようともがく颯太の身体を、揺らがないように野々原が支える。藍沢は、震える颯太の亀頭にそっと指を添えると、野々原のガイドに導かれるようにして、ピンを鈴口に挿入していった。
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