34 / 70
第19話 潮吹き・お漏らし(2)(*)
「こ、これ……っ、これ、取って、とって、これ……っ、い、いき、たい……っ、から……、願……っ」
とうとう、身も世もなく泣き出した颯太の屹立を、藍沢は指先で弾いた。
「……ろくに俺に触られてもいないのに、こんなにして」
「あ……っ」
「これを取ったら、きっと酷いことになりますよ……?」
「や、やだぁ……っ、とって、と、とってぇ……っ、とって……!」
泣きじゃくりはじめた颯太の頬を、藍沢は優しく拭った。
「──わかりました。でも、酷いことになっても、怒らないって約束してください」
言いながら、柔らかく諭す手。颯太がこくこくと頷くと、藍沢はピンの根元を持ち、ゆっくり捻りながら抜き取った。
「ひ──、熱、ぁ、あぁぁあぁぁ……っ!」
刹那、引き抜かれた刺激にすら反応した颯太は、藍沢に向けて、びゅ、びゅっと白濁を放ってしまう。
「あっ、あっぁぁっ……!」
射精感は長く続くのに、終わりが見えない。ワイシャツを汚した白濁をそっとこそげ取った藍沢が、その指で颯太の鈴口を抉った。
「ゃぁ……! ぐりぐりっ、だめ……!」
藍沢が掌を使い捏ねるようにして颯太の亀頭を転がしはじめると、またさらに高い波がきた。
「ひぃ……ぁ──……!」
その時をまるで見計らったかのように、後孔に埋められたディルドが、ぐぐっと野々原により、押し込まれた。同時に局部の縄が解かれ、大量の潮だか何だかわからないものが吹き上がってしまう。
「っ──……!」
じゅばーっ、と音を立てて数回に分けた排出を終えると、そのあとで、じょろろ、と膀胱に溜まっていたであろう残留水が出た。
「はぁ……っ、はぁ……っ、はぁ……っ」
目も眩むような絶頂に押し流され、颯太は最早、藍沢に対する小さな矜持さえもぐしゃぐしゃに縒れてしまった。
「よく、できました……!」
野々原の場違いに明るい声が響き、パチパチと拍手をされる。
「とても良かったですよ……! でも、まだこれからです。次は「快楽堕ち」。とりあえずお漏らしの心配はなくなりましたから、これから思う存分、堕ちられますね?」
明るいトーンの野々原の、少し調子外れな声に、藍沢は怜悧な目尻を朱に染めて「そうですね。……ね? 鍵咲さん」と静かに頷いた。
ともだちにシェアしよう!