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4.2人で気持ち良くなろう ※
緊張する恥ずかしい沈黙の中で後片付けが終わり、俺が先にシャワーに入った。期待し過ぎて半勃ちって、俺の体は正直すぎる。はりきって、一人遊びでしか使ってなかったケツの穴をほぐして中も洗った。
ピグ森が貸してくれたTシャツとルームパンツをはいてリビングに戻る。入れ替わりでシャワーに入ったピグ森を待つあいだ、妄想が止まらない。
ソワソワしてたら、ピグ森が全裸で出てきた。
「え、あ、服……」
「あ、そうだよね。ピケモシナ星は服を着ないんだ。オスもメスも同じだし、この毛に覆われて見えないから」
「そうなんだ」
てっきり、すぐに始めるのかなんて期待したのが恥ずかしい。
「地球人は服を着るから合わせてるけど」
ピグ森が俺の隣に座った。
「初めてなんだ」
「え?」
「こういうこと、したことなくて。変なことしたら教えて」
困った顔の笑顔が可愛くてたまらない。口をあけたアホ面のままコクコク頷いた。
好きな人の初めての相手って、俺の幸運使い切っちゃたかもしれない。ああ、神様。この初めてが最高の思い出になるように頑張ります!
「……あのさ、毛を触ってもいいか?」
「うん、好きなだけ」
いちいちキュンキュンさせてくるの反則だろ! これで初めてとか天然か!
今までさわりたくてもさわれなかった胸元の毛に手を埋めたら、毛じゃなかった。表面に細かい溝があるから毛に見えてただけで、弾力あるスクイーズっていう感じ。プニプニしてるから気持ち良い。
「気持ち良いな」
「そう? 気に入ってくれて良かった。僕も触ってもいい?」
「あ、うん。……好きなだけ」
「ハハハ、そんなこと言うとホントに好きなだけ触るけど?」
なんだよ~。キュンキュンさせようと思ったのに、またもや俺がキュンキュンする羽目に。
細長い指がそっと首にふれる。表面だけをなぞる動きにゾクゾクして鳥肌が立った。これだけで声が出そうになって口を閉じたけど、背中がムズムズして体がくねりそう。っていうか腰がっ、もうやばい、勃起しそう。メチャクチャ期待してるっぽくて恥ずかしい。いや、期待してるんだけども、でもそれがバレバレって恥ずかしすぎる。
「っぅあっ」
いきなり乳首に刺激が走って声がもれた。ビクッと跳ねた体が恥ずかしい。
「ビックリして、……っ」
誤魔化そうとしたのに、優しく潰されてまた声が出そうになった。手で口を押さえて荒い息を抑える。
「……嫌? 僕に触られるの」
「っ、違うっ! なんか、俺だけ声出すのが、恥ずいっつうか。……嫌なわけない」
一人だけメチャクチャ盛り上がってんの恥ずかしいだろっ!
「そっか。……良かった」
柔らかくなった声に顔を上げると、ピグ森のツヤツヤした丸くて黒い目が嬉しそうに笑って俺を見てるから、なんかもうそれだけでたまんなくなった。
もうムチャクチャにしたい。抱かれたい。いつのまにか大きくなった恋心が俺を掻き立てる。
「ピグ森……」
「ん? ……っぁ」
ピグ森の頬を両手で挟んで唇を重ねた。俺より大きくてふっくらした唇を食む。何度も妄想したキスは妄想より興奮する。
俺のムチャクチャなキスにピグ森が応えて、2人で唇を貪り合った。腕を伸ばして思い切り抱きしめると抱きしめ返された。くっついた体に熱を感じて、俺はこれから抱かれるんだって実感したら、頭ままで鳥肌が立った。
吐息をもらした唇の隙間に舌を割り込ませると、すぐに絡みついてくれた。ネットリする舌が巻き付いて細い舌先に撫でまわされる未知の快感に、背中が仰け反りそうになる。
なにこれ、たまんない。おかしくなりそう。
「……っ、んっ、ふっ……ぁ、……はっん、ん」
頭が痺れて喘ぎ声を抑えられない。ゾクゾクして動けない俺の口の中へピグ森が侵入して舐めまわす。長い舌で隅から隅まで舐められると、暴かれてるみたいで興奮した。
もっと、体中を暴いてほしい。俺の中に押し入ったピグ森に掻きまわされたい。
ピグ森の指が太腿を撫でる。ちょっとずつ中心に近づいてくるもどかしさで腰が揺れた。
早く触ってくれ。心の叫びが届いたのか、軽く掴まれ指で上下に撫でられた。
「ぅ、……っん、あっ、……んっふ、……んぅ」
どうしよう、これだけでイキたくなってきた。こんなに気持ち良いなんておかしいだろ。
喘ぎ声が出るのに、後頭部をガッチリ押さえられたまま舐めまわされるせいで息が苦しい。ピグ森の胸を叩いて合図を送ったら、やっと口を離してくれた。
「ぁ、はっ……息が」
「ごめんね」
困った顔で頬を撫でる。俺が映る黒い目も、さがった目尻も、優しく動く指も、全部にトキメいて心臓がうるさい。体の中がグルグル荒れ狂って欲しくてたまらないのに、好きな人に抱かれるんだと思うと切なくて恥ずかしい。
頬を撫でる指を掴んで、やっと絞り出した声は小さかった。
「……ベッドに」
先に立ち上がったピグ森に手を引かれ、ベッドに座った。
「脱がせてもいい?」
「うん」
優しくTシャツを脱がされたあと、下着に指がかかる。ガチガチに勃起してるチンコを押さえられながらズボンと下着を脱がされて、いたたまれない。
自分だけ勃起してるのが嫌で、ピグ森の股間に目をやったら何もなかった。
え? チンコないの? 小っさすぎるとか? どうやってすんの?
「ピグ森はチンコないの?」
パニック状態になった俺は頭の中をそのまま口に出した。
「あ、そっか。ピケモシナ星人の体がどうなってるか知らないよね。中に収納されてるんだ。使うときに出すんだよ」
まさかの収納型。ネットの情報当てになんねーな。
落ち着いた声でそう言ったピグ森が股間に手をやるって引っ張り出した。ゆっくり出てくるチンコを眺める。太さは同じくらい、でも長い? 俺と同じくらい出てもまだ引っ張ってる。
え、まだ出るの? 長くね?
ピグ森が手を離した時には長さ2倍くらいの立派なチンコがそそり勃っていた。
「……長い」
「……大丈夫? 無理しないでいいから止めるとこ教えて」
「あ、うん、大丈夫」
なに、こんな凶悪なチンコに貫かれんの? アヘ顔しちゃったらどうしよう。こんなに勃ってるってことは、ピグ森も興奮してるってことだよね。なにそれ、メチャクチャ嬉しい。期待でケツがムズムズする。
ピグ森が俺をベッドに押し倒した。
厚い唇のあいだから先が細くなってる長い舌が出てきて、ヌメヌメ首を這う。
「っは、……あぁ、っふぁっ」
指先で硬くなった乳首をつままれて背中が仰け反った。俺もピグ森にさわりたくて、毛の中に手を入れて撫でたら、ピクリと体が反応した。気持ち良くなってほしくて体を撫でまわす。乳首もあるか探すと、胸のあたりに小さい突起があった。毛に隠れてるって猫みたいで可愛い。
指の腹で優しく撫でたら掠れた喘ぎを漏らした。
小さな乳首をつまんで潰して可愛がってたら、お返しみたいに長い舌で乳首を弾かれた。ビリビリした刺激が体を走って腰が疼く。体を捩って悶えてたら、チンコを掴まれてヌルついた熱いものを擦りつけられた。
ピグ森の勃起チンコが擦りつけられてると分かって、頭に血が昇る。興奮に身をまかせて俺も腰を振った。
「あっ、はっ、ピグ森、……っあ……っぅく、あっ、……イキ、そうっ、っああ」
「っふ、……うん」
ピグ森の手の中で射精する。ピグ森も動きを止めてビクビクする俺を待ってくれた。
「っは、……ふっ、ゴメン、手、汚した」
「汚れてないよ」
そう言って手についた精液を舐めとり、そのまま俺のチンコを咥えた。
「あっ、ちょ、……っあ、ああっ、……んっくぅ、うぅっ」
長い舌がネットリ絡みつく気持ち良さに、イったばっかりのチンコがビリビリする。ニュルニュルしごかれると腰を振って声を上げてしまう。
なんでー! 俺のほうが経験あるのにいいようにされてんのー! 気持ち良すぎて抵抗できないー!!
涎まみれのケツの穴をほぐしてた指が一本、穴に差し込まれた。
「っあア、っん、……あ、ピグ森、もう、入れて、頼む、我慢できない」
「ん、解すね」
穴まわりを舌が這い回り、先っぽが入り口に入りそうで思わずケツを締めた。
「中は、汚いから、っんあ」
「僕たちは地球の菌に耐性あるんだよ。だから大丈夫」
「へ? ……でも、ダメ。恥ずかしい」
「わかった。嫌なことはしない」
そう言って、舌じゃなくて指を増やした。
ヌプヌプ出し入れしてから掻きまわすように動かし、もう一本増える。長い指が奥のほうまで届いて体がビクビク跳ねた。
「大丈夫? 痛くない?」
「うん、ああっ、……ぁあ、気持ち、い」
指の動きも優しくて、好きって言われてないのに大事にされてるように思えて切なくなった。
もともと優しいし、気を遣ってるんだろ。……でも、付き合うって言ったし! これから好きになってくれるかもしれないし!
そんなふうに考えても不安は消えない。だから体だけでも早く繋げたくなった。繋がってくっついて、ピグ森に俺だけを見て欲しくなった。
「もういいから、入れて」
「でも」
「シャワーのとき自分でもほぐしたから大丈夫」
「……うん。待ってヌメリを出すから」
ピグ森は自分の先っぽを擦って、出てきたたくさんの透明な汁を自分のチンコと俺の穴に塗り込んだ。ピケモシナ星人は総排出口で性交するから、男も汁が出るようになってるらしい。
仰向けの俺の穴に当てられた先っぽがゆっくり入ってくる。望んでいたものが与えられてキュウっと締まるのが自分でもわかった。
「っあ、……ぅっあ、ふっ」
「はぁ、ぁ、……どこで止めるか、教えて」
「ん、……うん」
ピグ森の切ない吐息が俺の胸を締め付ける。ああもう、嬉しくて苦しくてわけわかんない。
ピグ森のチンコが、いつもオモチャが入る部分まで進んだところで、胸を叩いて合図する。
「あっ、ココ、……はっ、う」
「……柏木、大丈夫?」
「うん、気持ちいい、……動かして」
「わかった」
ピグ森がゆっくり動いて、ヌチヌチと音を立てる。擦り上げられる刺激で体の奥が熱くなる。気を遣うピグ森のゆっくりした動きがもどかしい。
抱き合いたい。もっとくっついていたい。もっと欲しい。2人でぐちゃぐちゃになりたい。だってずっと欲しかったのに、他人行儀のままで終わりたくない。
「なぁ、俺が上になっていい?」
「……うん」
一度、体を離してベッドの上に座った。ピグ森はチンコを引っ込めてさっきより短くしてる。俺より少しだけ長いチンコに膝立ちでまたがって、根元を掴んで腰を落とした。穴を割り開いてピグ森が侵入する。出てる分が入ったところでピグ森の首に腕を回して抱き付いた。ピグ森が長い指を俺の腰に回してギュッと抱きしめ、甘いため息を漏らした。
気持ち良さそうな、たまらなさそうな、そんなため息がどうしようもなく嬉しくて胸が痛くなる。
「なあ、俺と付き合うってホント? すぐ別れたりしない?」
「……僕からはしない。僕からは」
「俺、俺は、前から、その、好きで……ピグ森が」
「え!?」
「……引いた?」
「あ、驚いて。そんなふうに想われてるなんて思ってもなくて。すごく嬉しい」
抱きしめるピグ森の指に力が入って、もっと体がくっついた。
「……僕も本当は、少しでも一緒にいたくて食事に誘ったんだ」
「っ、ホント? 俺と?」
「うん。だからこうしてるのが、嬉しくて夢みたいだ」
「ぁ、俺も。俺も嬉しくてたまんない」
顔を上げて見つめ合うと、はにかんだピグ森が毛と同じくらい顔を赤くしてた。俺の顔もきっと同じくらい赤いと思う。
引き寄せられるようにキスをして舌を絡めた。ピグ森の舌に撫でまわされて息があがる。モチモチした毛が体に密着すると吸い付かれてるみたいで、ゾクゾクと背中が震えた。
腰を少し揺すると背骨にチリチリ刺激が走る。体の中を圧迫する感覚に、本当に繋がってるんだという喜びが湧いた。
あー、2人で気持ち良くなりたい。一緒に喜びたい。
「2人でさ、気持ち良くなろう?」
「っ、うん、うんっ。柏木」
ピグ森が頬ずりをするから、俺も嬉しくなった。
ピグ森に掴まってゆっくり腰を動かす。俺の中にピグ森がいるんだと思うとそれだけで鳥肌が立った。
「ふ、……気持ち、いい」
「っは、ぁ、柏木、……はっぁ」
もっと中を抉ってほしくて動きが早くなる。良いところに当たるたび仰け反る俺をピグ森が支えてくれた。
ピグ森のチンコで気持ち良くなってるなんてたまんない。でももっとほしい。もっと。
「して、ピグ森、あぁっ、……うぅっ、あぁはっ、きもちいい、ピグ森、もっと」
「ぁ、柏木、っふ、……よすぎて、……ぅっく、あ」
「いい? きもちいい?」
「うんっ、ぅっ、あ、柏木……」
「俺も、っあぁ」
切ない声で呼ばれて奥がキュンキュンする。擦りつけて気持ち良くなることしか考えられない。腰に甘い痺れが溜まってとろけそう。
「っ、ピグ森、あぁ、イクっ、あっ、イクっぅ、んっアア――――ッアぁ」
「ぅくっ……あぁあっ、うぅ…………っくぅ」
捕まって硬直してる俺の中でピグ森が脈打ってる。力の抜けた体を抱き寄せられて抱き合ったまま荒い息をついた。
「気持ち良かった?」
「すごく。……柏木が吸い付いて締め付けるから」
「ちょ、ストップ! 恥ずかしいだろ」
「……可愛い。柏木は可愛いよね」
「やめろって」
恥ずかしくてピグ森の肩に顔をつけて隠した。
「言われるの嫌?」
「……嬉しいけど言われたことないから、慣れてないんだよ」
「じゃあ、これからは僕がたくさん言うね。柏木は可愛いって」
「~~~っ、あーっ、こそばゆいっ!」
「ハハハ」
ピグ森は楽しそうに笑って俺を抱きしめる。本当は嬉しい俺も抱きしめ返した。
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