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第27話

【番外編】 変態将軍とリズ 本編の進行とはまったく関係ございません。 ◆ 世間は誤解している 私は自分が変態だという事は自覚もあるし恥じるところもない が、しかし リズが私の被害者であるような噂は間違いだ 確かに私はリズに手を出した しかしそれは通常業務みたいなものだ 味や限界を把握していない部下がいては将軍として判断を誤るかもしれんだろう だから(好みの男は)できるだけきちんと味見することにしている それは何らおかしいことではない ある日ふらりと入隊してきた軟弱な料理人 歳もまだ子どもといえるような若さだった 実家の料理屋を姉が継いだもので 自分は軍属になるために志願してきたという 軍の料理人は村で美味しい店を開くのとは訳が違う 材料も水も限られることも多いし 何よりも作る量が半端ではない 戦闘時以外はぼんやりしている部下どもよりもよっぽど体力がいる 小さな細い身体をしてリズはよくやってくれた しばらく駐屯所の飯場を任せたらうまい食事が出てきた 慢性的な人手不足(私のせいではない)のおかげで リズを船に乗せることになるのは時間の問題だった 一番うまい飯を作るものが将軍の船に乗るのは当然だ そこに年功序列は存在しない もともと何故か年長者は私の船に乗りたがらない リズは意気揚々と私の船に乗り その日の晩に私の手に落ちた うまい飯の礼をしてやろうと微笑んだらついてきたのだ まさかリズがこういう男だったとは知らなかった 「嫌だったら、嫌だ!」 「ではよい。下がれ」 「ひっどーい!!!」 「リズ……何度も言うが、その言葉遣いは直らんのか」 「アルムの変態プレイだって直んないじゃん!」 めまいがする もし私が女と結婚していればこのくらいの子がいてもおかしくはない それほど歳若い男にこの言われよう 水軍将軍のこの私が 「リズ、私は自分の愛を受け入れてくれる男が好きなのだ」 「アルムの愛はぼくが全部受け入れてあげるよ」 「すぐに嫌だやめろと騒ぐのは、受け入れるとは言わん」 「……だって……」 あ、まずい リズの目に見る見るうちに涙が溜まっていく 放っておけばいいのに アルムはため息を吐きながら謝るハメになる 「泣くな」 「アルムがひどいこと言うからじゃんかああ!!」 「すみません」 リズが泣く それはもう大きな声でたくさん涙をこぼしながら 夜な夜な……どころか朝も夜も昼もなく響くイロンナ声がうるさいとみんなに言われて ある程度の防音を施した自室でも執務室でも船室でも リズの泣き声は漏れてしまうほどだ ちなみに今日は自宅の自室 リズはすっかりこの家に居ついている 「もうよい、泣くな。そなたの好きにしよう」 「ほんと!?」 「ああ。機嫌を直せ」 「はぁい」 リズがにこりと笑う まだ涙をこぼしながらそれでも笑う アルムはその笑顔が見られれば 多少の事はガマンできることに気づいた やりたいアレやソレをため息とともに諦める まあいい、またこっそり別の男を呼べば そう考えたのが筒抜けたかのようにリズが笑う 「他の人に、撒かないでよね」 「リズ、撒くっていうのは」 「愛情、撒き散らかしてるじゃん」 「撒き散らかしているのは私ではなく相手だ」 「……」 「……」 「……」 「……すまぬ」 「うんっ」 リズがアルムににっこり微笑む アルムはひそかにため息を吐く 「おかしなことしなくても、ぼくは満足だよ」 「そうか」 「アルムも、満足させてあげるよ」 「……ではそのように」 「うんっ!」 そう 世間の誤解はまだある よく泣くこのひ弱そうな料理人は相当な手練手管を擁しているのだ 恐ろしい世の中になったものだと思う 寒村からひょっこり出てきた少年のような年頃の男が こんなにも閨房での諸事に詳しいだなんて 「だから変な事しないで」 「そなたが三人でするのは嫌だと言うから」 「四人も嫌に決まってんじゃん」 楽しいのに もう一人かわいいのを呼んで私が二人をいいように弄び リズがヤキモチを妬いて涎を垂らして私を欲しがるのも楽しいし もう一人下半身に自信のあるのを呼んでリズを二人で可愛がり 私以外にめちゃくちゃにされながら私を欲しがるのも楽しいのに 最初に三人目を呼ぼうとして冗談じゃないと泣かれて ではと動物を使おうとして剣を抜いてまで拒絶された 3PのPに、動物は数えるものなのか? 3がダメなら4かと思ったけれどそれも嫌だと泣く 追加は数も分類も関係なく全部ダメらしい 「ねぇ、どうしてアルムはぼくと二人じゃ満足できないの?」 「それは違う」 水軍に入って時が経ち リズは少し男っぽくなった それでも貧弱な身体とあどけない顔 どこから見ても経験値の低そうなうぶな男の子は 男娼でも言わないとしないような事を自分から進んでやってのけ 躊躇う事もなく卑猥な言葉を叫ぶ それはそれでなかなかソソられる 今もまた 料理を器用にこなす手がアルムの性器を嬉々として擦っている 「口?手?穴?」 「脇」 「くすぐったいから嫌」 「では口で」 「うん、濃いの出してね」 人の口は思いのほか大きく開く リズの小さいはずの口はアルムの性器を難なく咥え ずずず、と一気に喉の奥まで飲み込む それでも余るサオの部分にリズの熱い唾液が伝う アルムが容赦なく喉奥を突きあげると リズは鼻息を荒くしながらも自ら頭を振り アルムの性器を受け入れる 「飲みたいのか?」 アルムがそう聞けば応える様に喉を締め舌を這わせる 「吸え」 リズの頬がへこむほど吸引されながら扱かれ舐られ アルムは彼のなかに精液を叩きつけた しばらく口の中でしゃぶられて ようやくリズはアルムのモノを吐き出す 「すごい量……おいしい」 「そうか」 「ぼくのも、可愛がってよ」 小柄なリズは寝台に寝そべるアルムの胸の辺りまで移動して 首の横に膝を突いて顔を跨ぐようにしてアルムの口に自分の性器を押し込んだ 腰を振りながらアルムの口に出したり入れたりし始める 端から見ればリズがアルムの口を犯しているようにさえ見える 当のアルムは平然とリズの性器を可愛がりつつ 前後にぷりぷりと動く白い尻の谷間に指を埋め込んだ 「あっ……ん、あ、もっと、奥……!」 リズは後ろと前の刺激に身体を震わせ悦ぶ 身体を立てていられなくなり 寝台の頭側にある壁に両手をつき ずぽずぽとアルムの口に性器を抽挿しながら 尻の穴をヒクつかせて淫らに喘ぐ アルムの長い指はそれ以上の激しさでリズの後孔を突きつづける 「ひ、あ、ひあ!そこ、そこぉ……!押して、ひぅ……!」 アルムの指がリズの内壁をぐちゅぐちゅと擦りあげ リズは甲高い声をあげて射精した アルムはそれを飲み干してずるりとリズの性器を口から出す 「……薄い。どこかで出したか」 「……」 「ほう……」 出したばかりで弛緩し息を荒くしているリズの身体を寝台に放り出す アルムの中には面白くない気持ちが生まれていた 色気のある顔を不愉快そうに歪める 「私にはあれこれと注文をつけるのに、おのれは見境なく愛を強請って歩いておるのか」 「違うよ!」 「ではなんだ。無理やり奪われでもしたか」 「だったら?」 「それでそなたは悦んだのか?」 「さぁね」 「痛くない仕置きが必要だな」 「やだ!」 「聞かん」 「……自分でしただけだもん。誰とも寝てない」 「ほう。なぜそんな事を?」 「すっごく綺麗な人にチョッカイかけたでしょ」 アルムは舌打ちをした 首都の小僧め あいつにこそ死ぬほどの仕置きを与えねば リズはアルムの性器に手を伸ばしながら口を尖らせる 「その人と愛し合ったの?コレ使って」 「まさか。少し話しただけだ。|ミズキの所《首都警護部隊》の若いのの婚約者だ」 「婚約ぐらいなら、アルムは気にしないもんね」 「話しただけだ、ほんの少し。そなたが怒るような事ではない」 「だって」 「機嫌を直せ」 アルムはリズの唇を覆って舌を絡めた 性器をとても上手に慰めるリズの舌は 口づけの時はもどかしいくらいに逃げ回る わざとなんだろう アルムはそれを追いかけるように角度を変えて深く吸う 「ちょっとは妬いた?」 「そうだな」 「アルムにされるの想像して、自分で抜いたの、何回も」 「なぜわざわざ自慰など」 「今みたいな反応を期待して」 「ほう。策士だな」 「そうだよ」 「どうやってしたのか見せてみよ」 「言うと思った」 リズは大きく股を開いて さっきまでアルムの指が入っていた孔を見せつける 「ここに、自分で指入れたの」 「入れてみよ」 「ほら……、こう、やって」 「それで?」 「足りない、って、じれったくて」 「それで?」 「アルムのじゃないと、もうぼくダメなんだ」 「それで?」 リズの指が二本ぬぷぬぷと音を立てながら出たり入ったり 出したばかりの性器はとっくに勃ち上がっている なんとか達しようとリズが必死で自分の中を弄る 「アルムのが欲しいって、思いながら、こう……!」 「こうか?」 リズの指に絡めるようにアルムの長く太い指がねじ込まれる そのとたんにリズは達した ビクンビクンと腹が震えて足先が硬く丸まっている アルムは容赦なく続けた さっきよりもずっと激しく リズはもう自分の指を動かすことも出来ないほど感じ入っているくせに 震える膝に力を入れて腰を上げ アルムの指を奥へ奥へと誘い込む 「あああ!ああ!アルム、入れてぇ……!」 「入っているぞ」 「やぁっ、やだ、欲しい!入れて、入れて!」 「指で何回も抜いたのだろう?」 「チンコがいいよぉ……っ!」 「ほう」 「アルムのっアルムのが欲しいの、中に」 「でも、こうされるとまたイクのだろう」 アルムの指がリズの弱点を執拗に責めまくり もう一滴も出なくなるまでリズは何度も達し続けた それでも止めずにアルムの手がリズの尻を犯す いっそ腕まで突っ込んでやろうかとアルムは考えたけれど 前にそれをしようとして泣かれたのを思いだした 今ならどさくさ紛れに手のひらで内壁撫でるぐらいは容易いだろう そのぐらいリズは蕩けているし飛んでいるし アルムの手首の辺りまで色んな液体でドロドロになっている ずるんと入るだろうけどなぁ それほど痛みもないだろうに 嫌がるんだろうなぁ そんな事をツラツラ思いながら イキっぱなしのリズにアルムがようやく性器を挿入した時 リズは声もなく痙攣し失神した 目が覚めればまた私はヘンタイだと責めながら泣くのだろうか? おかしな事は何もしていないのに むしろ色々と我慢しているのに アルムは自分がなぜこんなにもリズに弱いのか そして自分のしたい事を何もさせてもらえないのに なぜリズを閨に入れるのか よくわからないまま彼を腕に抱いて眠った

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