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合同⑥
「シノちゃーん!俺と座ろう!!!」
座席から顔をぴょこっと出した瀬谷を華麗にスルーしてその後ろのタカちゃんの隣へ座る。
「…なんでこっちくるんだ、篠川」
「だってグループだとタカちゃんとが1番仲良いから」
それに、まだ暖房の効いてないバス内はタカちゃんカイロが必要だ。
「シノちゃんシノちゃん!俺!俺とも仲良いだろぉ!?」
瀬谷うるさいんだもんなーなんて、本人に言わないけど。
「瀬谷は部屋でいちゃいちゃしよーな」
ポッキーもやるし、それで機嫌直ればいいなー。と、適当にあしらっておく。
「やったあ!今の言葉、忘れんなよ!?シノちゃん一緒に寝よう、ついでに!」
「気が向いたらね」
ふわあ、ねむ。
タカちゃんにもたれかかって、体温奪って、うつろうつろになる。
「はぁ…篠川。俺、寿命縮まりそう」
凍死するくらい寒くて、って意味か?
「なら俺があっためてやる、安心しろ」
「…っ、くっつくなバカか。俺が湯田にしめられるんだってば」
俺バカだもんねーだ。おやすみ。
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