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合同⑧
目的地へ到着していたので、順番にバスから降りる。
そんな中クラスメイトがざわざわとしているのが気になり辺りをキョロキョロ見渡した。
「なに?」
「うお、シノちゃんか……いや、他校の生徒とも合同で宿泊するんだってよーお嬢様学校かなーそうだったら嬉しいよなー」
瀬谷が、うはうはとそんなことを言ってる。
だけど他のヤツが「あんなお嬢様しかいないような学校がこんな山奥にくるわけないだろ」と、瀬谷の頭を叩いたり「もし来たとしても俺らの学校と合同にはさせねぇだろ(笑)」と笑っていた。
隣にいたタカちゃんは他校のバスを見て、「男がいるからお嬢様学校じゃないな」と言っていた。
じゃあ……どこの学校?
バクバクと大袈裟な音を立てて動き出した心臓に左手を当てる。
まさか…そんなわけ…なんて、思いながらも、もしものことを考えて顔が青くなる。
こいつらに、俺のこと知られたら……いったい、どんな反応されてしまうのかな。
中学のクラスメイトも、もともと優しいヤツらだったんだ。
ふざけあって、じゃれあって……それなのに、俺が…
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