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合同⑫
「矢沼、“十葉くん”とも幼馴染なん?」
首を傾げて尋ねると矢沼より先に十葉くんがガバッと顔を近付けてきて答えてくれた。
「んな訳ねぇーから!!!やぬ……んんん、蓮とは中学の時のダチ!そういうお前はだれ?」
「えと…矢沼の友達の篠川」
「篠川……お前か、蓮のラインで言ってた“シノ”って」
なに俺のこと十葉くんに話してんの、矢沼。
ギロリと矢沼を睨んでみたが、矢沼はにっこりと笑うだけ。
矢沼は俺になんて眼中になく、ずっと十葉くんから目を離さない。
とりあえず俺が、そのシノってやつで合ってるということで頷いてみる。
すると、ふーん…とまじまじと顔を見られて
「シノ…シノくんか。俺は十葉 和希(かずき)。思ってたよりシノくんって可愛い感じなのな!蓮の友達ってことはもっと黒いのかと思ってたぜー!」
「黒?」
まぁ、髪は黒髪の地毛なんだけど。
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