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意味⑧
班長会議は主に明日のスタンプラリーの話。あとは起床時間と朝食、いつバスに乗り帰るかってことだった。
会議が終わり、会議室を出ると別の部屋から十葉くんも出てきて手を振られたので振り返す。
十葉くんも班長だったのかな。
「シノ、会議内容、班のヤツに伝えられるか?」
「バカにすんな。覚えてるし伝えられる」
未だに離されない右手を、ぐっと強く握り反抗してみたら、より強い力で仕返しされ泣きそうになった。
怪力エスパーめ。
湯田が握ってくれてるおかげで、だいぶ手が温かくなってきたが若干、俺の方が冷たい。
にぎにぎ。
「? なに、シノ?そんなんじゃ痛くねぇよ」
「湯田が寒くないように自分の手を温めてる」
「……ははっ、ほんとお前は…バカだよな」
にぎにぎして温める努力してたのに、それに対し湯田が可笑しそうに笑うから……何に笑われてるのか分からず首を傾げることしかできなかった。
湯田がこんなにも目を細めて笑うの…初めて見るかも。
…イケメンだよな、ほんと。
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